「同じクールに2本の連続ドラマにレギュラー出演するのは初めての経験です。作品のカラーも役柄も全く違うので、特別“演じ分け”は意識していません。2作品とも完全オリジナル脚本ということで、先が読めなくてワクワクします」
新ドラマ『全領域異常解決室』(フジテレビ系・水曜22時~、10月9日スタート)と金曜ドラマ『ライオンの隠れ家』(TBS系・金曜22時~、10月11日スタート)に出演する柿澤勇人(36)。劇団四季出身で、舞台を主戦場としてきた彼は、近年、NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』や金曜ドラマ『不適切にもほどがある!』(TBS系)などの映像作品でも存在感を増している。
「演劇は、変更があっても稽古で修正ができます。でも、ドラマはその場その場で臨機応変に対応しなければならないので、それにまだ慣れない自分がいます。戸惑うこともありますが、演劇では味わえない経験ができるのはとても価値のあることだと思っています」
藤原竜也主演の『全領域異常解決室』(通称『全決』)では霞が関の官僚を、柳楽優弥主演の『ライオンの隠れ家』では山梨県警の刑事を演じる。
「『全決』はミステリーでありつつ、ファンタジー要素もあって、正直、どうなるのかまだわからない。役づくりの前に知っておくべき知識として、神様や超常現象について勉強しています。『ライオンの隠れ家』はライオンを演じる佐藤大空くんがかわいいし、お芝居も上手。重い題材も扱っていますが、いい意味で世間から注目される作品になるのでは」
また、9月には自身初の写真集『untitled』が発売された。舞台『ハムレット』など過酷な主演作に挑み続けた怒濤の1年間の舞台裏とオフに密着した本作は、柿澤の素の姿がたっぷり収録されている。
「『ハムレット』のときは、初日の1週間前に倒れたりして、体力的にも、精神的にも追い込まれていました。母親には『役者を辞めることになると思う』と宣言したほどで、今振り返ってもやり切れたのが不思議なくらい。こうして写真が並ぶと、作品によってこんなに表情が違うんだなあ、と。オフショットが多いのもうれしいですね」
(スタイリング:五十嵐堂寿/ヘアメーク:松田蓉子/衣装協力:トゥモローランド)