「クリスマスといえば、わが家の食卓にはチキンやローストビーフなどの肉料理がたくさん並んでいました。子供のころの僕は、あまり甘いものが好きではなかったので、ケーキ以外の料理を親が用意してくれたんだと思います。大人になってからは、クリスマスだからと特別にしたいこともなくて。正直、クリスマスデートもしたことないですね(笑)」
こう語るのは、アニメ『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』(通称“チェリまほ”)の主人公・安達清の声を務める小林千晃(30)。童貞のまま30歳を迎えた安達と彼に思いを寄せる黒沢(声:鈴木崚汰)の恋の軌跡に加え、テレビアニメでは描かれなかったエピソードが収録された特別編集版がまもなく劇場公開される。
「こんなに早く劇場版をやれるのも、作品自体の人気が高いからだと思います。僕らが演じた安達と黒沢も、ファンに受け入れてもらえたんだなあとうれしかったです。2人の恋のゆくえを描く新規カットには、かなりエモいシーンも入っているので楽しみにしていただきたいです」
小林と鈴木のほか、柘植役の古川慎と湊役の佐藤元の4人で歌うエンディング主題歌『ラブキャンドル』も聴き応え十分だ。
「やはり4人で歌っているので、声が重層的になってボリューム感もありますし、表現に広がりが出ます。いっぽうで、ソロパートはソロのよさもあると思いますので、どちらもじっくり聴いてほしいですね」
原作の漫画や、続く実写ドラマや映画も大ヒットしたが、アニメ版ならではの見どころとは?
「スピード感や効果音の付け方、そして生身の人間ではできないダイナミックな動きなど、アニメーションだからこそ表現できる部分です。僕自身、セリフとモノローグをここまで交互に行ったり来たりするのも初めての経験で、切り替える芝居が本当に難しかったんです。この作品で、声優としての技量もレベルアップした気がしています」
ヘアメーク:紀本静香
スタイリング:ヨシダミホ
(C)豊田悠/SQUARE ENIX・アニメ「チェリまほ」製作委員会