日本を代表する脚本家の山田太一さん(写真:本誌写真部) 画像を見る

「この部屋はもう本当に、そのまんま再現しています。ここに来るとなんだか父が本当にいるような……。私も中に入って寝転がりたくなるような気分です」

 

こう笑みを浮かべながら語るのは、『男たちの旅路』(NHK)、『岸辺のアルバム』(TBS系)、『ふぞろいの林檎たち』(TBS系)など、数々の名作ドラマで昭和・平成のテレビ界を牽引し、2023年11月に89歳でこの世を去った脚本家・山田太一さんの次女・長谷川佐江子さん(59)。

 

市井の人々のリアルな暮らしや心の葛藤を丁寧に描き出し、日本中の人々を魅了し続けたテレビドラマ界の巨匠・山田太一さん。

 

その功績や作品に込めた思いを次の世代へ伝えるべく、長谷川さんが中心となって『山田太一のバトンをつなぐ会』を設立。そして10月4日、山田さんが多感な青春時代を過ごしたゆかりの地・神奈川県湯河原町の町立図書館に、山田さんの生前の書斎を忠実に再現した部屋や直筆原稿、貴重な手紙、作品資料などが常設展示された『山田太一の仕事部屋』がオープンした。

 

■まるで「そこに父がいるよう」――再現された思い出の書斎

 

町立図書館の一角に誕生した山田さんの仕事部屋は、まさに“山田太一記念館”ともいうべき贅沢なスペースで、一歩足を踏み入れると、そこにはかつてご自宅にあった仕事机や椅子、ぎっしりと本が詰まった書棚がそのままの姿で鎮座している。

 

展示されている書斎は、引っ越し業者が元の部屋の写真や本の配列を細かく記録し、荷解きには長谷川さんも立ち会って厳密に再現。カーテンや絨毯、蛍光灯にいたるまですべて自宅のあったものが移設されている。

 

再現された書斎を見つめながら、長女・宮本理江子さん(63)は当時を懐かしむように語る。

 

「作ってくださった方たちの愛と遊び心がすごくある部屋だなと感じます。おそらく父はキャラクター的に真面目に受け取られがちですけど、家族から見るとクスッとなるような人間らしいところまで再現されています。部屋の一角を薄目で見ると、本当に家にいるような感じがします。父のコミカルな姿が部屋全体に滲み出ています」

 

また、今回の展示に向けて中心的な役割を果たした長谷川さんも、

 

「父は本が大好きで、本の虫でした。今回図書館でやらせていただけるというのは、父も喜んでいると思います。このような部屋が再現されて、残ることがうれしいです」

 

展示スペースには書斎の再現だけでなく、湯河原の町並みマップや、大の電車好きだった山田さんの生涯を線路に見立ててたどるイラストコーナーなど、ファンにはたまらない工夫が凝らされている。

 

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出典元:

WEB女性自身

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