世界のミュージックシーンの頂点に君臨する英国のモンスターロック・バンド、レッド・ツェッペリンのギタリスト兼リーダーである、ジミ―・ペイジ(64)が、アルバム『マザーシップ~レッド・ツェッペリン・ベスト』とライブアルバム『永遠の詩(狂熱のライブ)~最強盤』のPRのため来日。3年10ヶ月ぶり、通算10回目の来日。(と聞いてもなぜか「西新宿のレコード店でジミ―・ペイジを見た!」「新宿の立ち食いそば屋でジミ―が食べていた!」なんて話をよく耳にするので、なんだかしょっちゅう来日しているイメージが(笑))。
昨年12月10日、ロンドンのO2アリーナにて“アーメット・アーティガン(アトランティック・レコードの創設者で2006年12月に死去)追悼コンサート”のため19年ぶりに再結成し、一夜限り行われたコンサート後、初の記者会見ということもあり世界のメディアがジミ―・ペイジの発する言葉に大注目したものとなった。
会見に登場したジミー・ペイジは“ロマンスグレー”という言葉が似合いそうなゴージャスな白髪にサングラスを掛け、さすが英国紳士と思わせる仕立てのよさそうな三つ揃えのスーツを着て登場。ジャケットの襟はサテンの生地でキリッと決まっていた。
司会者による代表質問が行われると、貫禄のある落ち着いたイギリス訛りの英語で丁寧に答えはじめたが、熱のこもった回答は身振り手振りをつけてとても長~い!途中で通訳さんに気をつかって、間を入れてもまた話は続く・・・(笑)。その一所懸命に話す手振りに目をやると、なんとジャケットの袖から出ている白いシャツがヒラヒラっとフリルになっている!“英国からやって来たフリル王子”とでも本誌女性自身だったらタイトルつけちゃいそうなところだ。
また長いのは話だけではなく、指も長い! 実は、一夜限りの再結成コンサートは当初11月に行われる予定だったのが、ジミ―の指の骨折のため12月に延期となったショウだった。その指はすっかり完治したとのことだったが、エリック・クラプトン、ジェフ・べックとともに3大ギタリストの1人に名前があがるだけあり、ギターを弾くその指は長く、手も大きく感じられた。またかっこいいことに、日本語で通訳されている時には、用意されたビールをグイッと美味しそうに(一気飲みかと思いきや半分!)飲み、サングラスに隠れた目は会場中をじっ~と見渡していた。そのサングラスをふいっと取ったのは、会見が始まってから約15分後、代表質問が終わって女性の記者が質問したときだった(笑)。
ここで、某スポーツ新聞記者から、レッド・ツェッペリンの大ファンという女優の沢尻エリカがロンドンでの再結成コンサートを観ていたことについて質問されると、通訳さんは機転を利かせ、ジミ―・ペイジの回答を、流行語にもなった沢尻エリカの「別に~」と訳し、会場内はドッと爆笑の渦に包まれた。直訳では「残念ながら彼女を知らない」とジミ―は答えていたが、この最高に当を得た通訳に、各誌見出しはコレで決まり!といったところ(笑)。
再結成コンサートにあたって行ったリハーサルも一夜限りで終わらせるにはもったいないほどの手ごたえ、また、本番も125分、全16曲、代表曲を惜しみなく網羅したショウだったとなれば、気になるのは今後の再結成ツアーの可能性。
「ロバート・プラント(Vo.)のサイドプロジェクトが終わる9月まではなんとも言えないんだが」
と意味深な答えが! じつはこの会見の終了後、10人ほどが乗ったエレベーターの中で見知らぬ男性が、独り言のようにこんな話をしていた。「11月頃に2日間東京ドームが押さえられているらしいゾ・・・・」と(笑)。また噂では現在、いくつかのプロモーターが動きだして交渉中だとか!!
「自分たちがやりたい音楽をやっていたら、それが人の心をつかんで、どの時代にもあったのさ」。
名曲は、いつの時代に聴いても色あせることなく、いまだ新鮮に聴くことができる。その証拠にツェッペリンファンは今も増えつづけている。来日公演が実現すれば28年ぶりになるとか? その日が待ち遠しい。
[撮影:高田太郎]
[左]『マザーシップ~レッド・ツェッペリン・ベスト』
[右]『永遠の詩(狂熱のライヴ)~最強盤』
ワーナーミュージック・ジャパンより発売中