ヒューマン・ソサエティー・インターナショナル
( @HSIGlobal )はTwitterで犬肉売買禁止令の発布を発表
そのあまりの残酷さに世界中から顰蹙を買い、反対運動を起こされていた中国・玉林市の「犬肉祭り」だが、今年は例年のような開催を見送らざるを得ないようだ。
この地域では、夏至にライチと共に犬肉を食べると健康によいとされ、毎年1万匹もの犬が犠牲となってきた。犬はこの祭りのために不衛生な環境で繁殖・飼育される他、ペットとして飼われている犬も盗まれるケースが多発。世界中の動物愛護団体がこの祭りを廃止するよう活動を続けてきた。
動物愛護団体「ヒューマン・ソサエティー・インターナショナル」と「デュオ・デュオ・プロジェクト」によると、玉林市の当局は祭り当日にあたる6月21日の1週間前からレストラン、小売業者、市場業者に対し、犬肉の取引を全面的に禁じることに同意したという。もし犬肉を売っているところを見つかった場合、10万人民元(約161万円)という重い罰金が科せられ、投獄される可能性もある。これは、中国の自治体が犬肉の売買に罰則を設けた初めてのケースだという。
しかしながら、市が中止を明言したわけではなく、メディアの取材にも応じていないため、全く犬肉料理が供されないと断言はできない。また、全ての業者に禁止令が周知されるとも限らず、完全な中止を期待することは難しいかもしれない。ただし、若者の間では犬肉食を忌避する風潮が広がっており、今回の犬肉売買禁止令をきっかけに祭り廃止へ向かう動きが加速すると言える。