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米国では中間選挙を目前に控え、大小様々な攻防が繰り広げられている。党の集会では場を盛り上げるための音楽が欠かせないが、ミュージシャンには民主党支持者が多いため、共和党の候補者に楽曲を使用されることを嫌うケースが少なくない。

 

Hollywood Reporterによると、米国時間29日、ファレル・ウィリアムスはトランプ大統領に宛てて、自身の代表曲「ハッピー」を集会で使用することを禁じる通告書を送付した。これは、単なる「トランプ憎し」の感情による行動ではない。静かな、しかし激しい怒りがその書簡には満ちている。

 

「ファレルはこれまでも、そしてこれからも、彼の楽曲を公の場で演奏または放送する許可をあなたには与えません」と、ウィリアムスの代理人を務めるハワード・キング弁護士は強い口調で通告した。

 

27日朝、ペンシルベニア州ピッツバーグのシナゴーグ(ユダヤ教の礼拝所)で銃乱射事件が起きた。11人が死亡し、6人が負傷するという最悪のヘイトクライムとなったが、その数時間後に行われた共和党の集会で、トランプ大統領は「ハッピー」が流れる中、陽気に登場したのだ。

 

「狂信的な国家主義者が11人もの大量殺人を犯したその日に、あなたは政治的なイベントで彼の『ハッピー』を流した。我々の国を悲劇が襲ったあの土曜日に、ハッピーなことなど一切なかった。そして、この歌をこのような目的で使用する許可を与えた覚えはない」

 

キング弁護士は、ウィリアムズの同意なく楽曲を使用することは著作権と商標権の侵害にあたると警告。

 

トランプ大統領はこの件について未だ反応を見せていないが、さすがにもう「ハッピー」のメロディと共に登場することは避けるだろう。

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