3月26日、起訴の取り下げ後に取材に応えるジャシー・スモレット(写真:AP/アフロ) 画像を見る

米イリノイ州のシカゴ市は俳優のジャシー・スモレット(36)に対し、警察の捜査費用の返還を求めて訴訟を起こす見込みだ。

 

ドラマ『Empire 成功の代償』などに出演していたスモレットは1月、シカゴの路上でマスクをかぶった男二人に襲撃されたと警察に通報。首にロープをかけられ、さらに人種差別、同性愛者嫌悪の暴言を吐かれたとも証言し、シカゴ市警はヘイトクライムとして捜査を開始した。

 

しかし翌月に事態は一変する。証言内容に齟齬があり、重要参考人として拘束された兄弟が「3,500ドル(約39万円)でスモレットに雇われた」と白状したことから、スモレットはヘイトクライムの被害者から一転、“容疑者”へ。

 

かねてより出演料に不満を持っており、襲撃をねつ造することで同情と注目を集めて出演量アップの交渉材料にしようと計画したと見られる。 「スモレット氏は、1月29日に氏が行った虚偽の通報に関する捜査において、警察で発生した残業代の返済の支払いを拒否しました。法務部は民事訴訟の準備を進めています」と、市のスポークスパーソンは声明を発表。その額は13万ドル(約1,453万円)に上る。

 

スモレットは先月、米イリノイ州クック郡の大陪審で虚偽通報を含む16の重罪で起訴されたが、26日に罰金1万ドル(約111万円)の支払いに同意し、すべての罪状が取り下げられた。スモレットは一貫して潔白を主張しているが、警察側はスモレットがヘイトクライムを自作自演したとする立場を崩しておらず、真実は未だ闇の中だ。

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