米アリゾナ州メサの緊急通報ダイヤル(911)に、1本の電話がかかってきた。
「どうしましたか?」というオペレーターの問いに、電話の主はしばし沈黙した後、子どもの声で「チーズバーガーのハッピーミール(日本ではハッピーセット)をひとつください」とだけ言うと、電話を切ってしまった。
その15分後、ランドルフ・ヴァルデス巡査は発信元の住所へ到着した。もちろんその手にはハッピーミールの箱がぶら下がっている。
電話を掛けたのはチャーリー・スカベランドくん(5)。ヴァルデス巡査はチーズバーガーが入ったハッピーミールをチャーリーくんに手渡し、911はどのような時にかけるべき番号なのかを優しく教えてくれたという。
メサ市警のFacebookアカウントが、嬉しそうなチャーリーくんとその肩を抱くヴァルデス巡査の写真を掲載すると、すぐに話題となった。
チャーリーくんの母キムさんは、ヴァルデス巡査の心遣いに深く感謝。「彼が持って来てくれた箱の中を見るとチーズバーガーが入っていました。チャーリーはこれを姉のジェイディンのために頼んだんです。チャーリー自身はチキンナゲットしか食べないんですよ」
Facebookのコメント欄には「なんて優しいおまわりさん」「素晴らしい仕事ぶりだね」「2人に神のめぐみがありますように」と好意的なコメントが多く寄せられているが、「軽々しく子どもに911に電話させるな」「俺が3歳のときに911にかけたときは、親父にめちゃめちゃ怒られて、今度やったらペットのハムスターをパンの間に挟んで食うぞと脅されたよ」「911にハッピーミールを頼む事例が増えなければいいけど」といった厳しい意見も見受けられる。