7月、米オクラホマ州のローカル局KFORが、1人の孤児を取材した。6年前からグループホームで暮らす9歳のジョーダンくん。以前は弟も別のホームにいたが彼だけ養子縁組が成立し、現在は会う機会が激減してしまったという。
インタビュアーが「広い世界のどこかに行けるとしたら、どこに行きたい?」と聞くと、「養子縁組パーティーかな」と笑い、「3つの願い事をするとしたら?」という問いには「家族がほしい、家族がほしい、家族がほしい! 僕の願いはこれだけなんだ」と答える。ジョーダンくんは家族を熱望しているのだ。
「僕は、ただママやパパと呼べる家族がほしい。ママだけでも、パパだけでもいい。そこは気にしていないよ。いつでも相談できる人がいるってことが大切なんだ。いつか誰かが僕を選んでくれたらいいな」
ジョーダンくんがそう語るインタビューが放送されると、オクラホマ州福祉局のパーマネンシー・プランニング担当者のもとに、全国各地から5千件もの養子縁組申請が届いたとFOX4が報じた。パーマネンシー・プランニングとは、里子と里親という一時的な関係ではなく、子どもと養育者の永続的な親子関係を構築するプログラムのこと。ジョーダンくんを担当するケースワーカーのクリストファー・マーロウさんは現在、全ての申請書に目を通し、ジョーダンくんの“家族”を選定する段階に入っているという。
ジョーダンくんの弟ブレイソンくん1人だけが養子となり、兄弟が引き離されてしまったことにひどく心を痛めていたマーロウさんは、「本当にワクワクしていますよ。今回のことが、この子の家を見つけるための突破口となることを心から期待しています」と話している。