今週発売の科学誌「Scientific Reports」に、猫とより仲良くなれる方法が掲載され、注目を集めている。
英ポーツマス大学とサセックス大学の研究者によると、人間が猫に向かってゆっくりとまばたきをすると、猫も飼い主に同様の仕草を“お返し”することから、目を細めたりつむったりすることが猫にとっての“微笑み”にあたることを発見したという。これは、飼い猫と飼い主の間だけではなく、初対面の猫でもゆっくりとまばたきをしながら近づいた方が、猫から寄ってきてくれる可能性が高いことがわかったそうだ。
論文のファーストオーサーで、動物行動学者のタスミン・ハンフリー氏は、猫と人間の相互作用をより深く理解することが、猫と猫の福祉への理解を深められると考えている。現時点において、猫は犬のような人間にフレンドリーな動物ほど研究が進んでいないという。
猫はケンカをするときは互いに目線を逸らさずににらみ合って威嚇するが、ゆっくりとしたまばたきはこれと正反対の行為。猫の社会では、凝視せずにのんびりと目を開けたり閉じたりすることが、相手に敵意がないと示すサインなのかもしれないとハンフリー氏。
猫を飼っている人は、今すぐこの実験を再現することができると、共著者のカレン・マコーム氏は同誌で語っている。
「これは、猫との絆を深める素晴らしい方法です。猫に向かって、リラックスしたときの笑顔と同じように目を細めてから、数秒間目を閉じてみてください。猫も同じように反応し、会話のようなものを始めることができるでしょう」