NetflixやApple TV、Huluなどの配信サービスは、映画、テレビに次ぐ第三の勢力として、ショウビズ界の勢力地図を完全に塗り替える勢いだ。
潤沢な資金を投入して制作されるオリジナルコンテンツはクオリティが高く、ハリウッドの大物俳優もこぞって出演するようになった。今年のエミー賞のドラマ部門では、Netflixの『ザ・クラウン』が主要な賞を総なめにした。
そんな背景も影響したのか、売れない俳優が巨額の詐欺を企てたという。
NBC NEWSによると、俳優のザカリー・ジョセフ・ホーウィッツ(34)は、2014年から5年間に渡り資産家に映画制作への投資を持ちかけ、少なくとも6億5千万ドル(約722億円)を調達。HBOが制作し、Netflixが全世界に配信する作品だと吹聴していたという。
しかし、これは真っ赤な嘘だった。ホーウィッツは集めた金で、ロサンゼルスのビバリーヒルズの南に位置するビバリーウッドに600万ドル(約6億6千万円)の家を買い、30万ドル以上に膨れあがったクレジットカードの借金を返済したと、前出のNBC NEWSは伝えている。
司法省の発表では、ホーウィッツは詐欺行為により2億3千万ドル以上の損失を出したとして、自身の有罪を認めた。来年1月3日の判決公聴会で判決が下されれば、連邦刑務所に20年間収監される。これは法定最高刑にあたるという。
インターネット・ムービー・データベースによると、ホーウィッツは15作品に出演しているが、そのうち4作は短編映画、残りは無名のエキストラだった。