優秀な女性外科医が、自分のインスタグラムに投稿した写真が原因で炎上していると、TMZなどが報じている。
ニコル・E・ウィリアムズ医師は、1月13日、患者から摘出したばかりの22個もの子宮筋腫を背景に、手で三角マークを作った写真をインスタグラムでシェアした。
このマークはウィリアムズ医師が所属していた学生クラブ「デルタ・シグマ・シータ」の印で、ちょうどこの日がクラブの創立記念日だった。
米国の大学には、男子学生の「フラタニティ」、女子学生の「ソロリティ」という学生組織が存在する。
ギリシャ文字の名称が付けられていることから「グリーク」と呼ばれるようになったこの組織は、入会に厳しい選抜基準が設けられていたり、秘密の儀式が伝統的に行われていたりと、日本の大学のいわゆる“サークル”とは異なる性質を持つ。
活動内容はパーティやイベント開催のほか、社会奉仕に重点を置いているクラブもある。メンバーは卒業後も固い絆で結束し、クラブの一員であることを誇りとして生きていく人が多い。
ウィリアムズ医師が所属する「デルタ・シグマ・シータ」は、1913年にハワード大学で創立されたアフリカ系女子学生のソロリティだ。世界中に1,000を超える支部を持ち、米国でも最大規模の女子学生組織として知られる。
TMZによると、今回ウィリアムズ医師が治療した患者は、別のソロリティ「アルファ・カッパ・アルファ(AKA)」のメンバーだったという。
ウィリアムズ医師は筋腫と撮影した写真に、このようなキャプションを付けていた。
「109回目の創立記念日に、AKAから22個の筋腫を摘出しました! 知らない人のために言っておくと、1913年に、22人の学生が新たな組織、新たなゴール、そして新たな考え方で自らの運命を築くために、AKAから独立し、デルタ・シグマ・シータを作ったんです」
「デルタ・シグマ・シータ」は、「アルファ・カッパ・アルファ」から分離独立した組織だ。ウィリアムズ医師はクラブの創立記念日に、創設メンバーと同じ数の筋腫を、元のクラブに所属する患者から取り除いたことに運命的なものを感じてしまったのだろう。
喜色満面で写真を投稿したが、「患者のプライバシーを何だと思っているのか」とコメント欄で激しく非難されてしまった。
医師は問題の写真をインスタグラムのアカウントから削除し、以下のような謝罪文を掲載した。
「大変な過ちを犯してしまいました。私が原因で傷つけてしまったかもしれない全ての方々に祈りを捧げるとともに、謝罪します。いつの日か、私がダメージを与えてしまった高い理想に沿うことが出来ますように。私にできることはただ1つ、今後も努力を続けることだけです」