ロシアによるウクライナへの侵攻を正当化し続けているロシアのセルゲイ・ラブロフ外相(71)。
ウクライナ東部のマリウポリにある産科病院が爆撃され、子どもが亡くなったり、臨月を迎えた妊婦が避難を余儀なくされたりしたにも関わらず、「病院は閉鎖されており過激派の根城になっていた」「報道された妊婦は役者」などとうそぶき、世界中から激しい非難を浴びた。
そんなラブロフ外相の継娘が住む英ロンドンの住宅前に民衆が集まり、抗議活動が展開されたようだ。英The Sun紙などが報じている。
ポリーナ・コヴァレワ氏(26)は、20年近くラブロフ外相の愛人と報じられているスヴェトラーナ・ポルヤコヴァ氏(51)の実子。
3月13日、コヴァレワ氏がケンジントンに所有する400万ポンド(約6億7千万円)とも言われる高級アパートメントの前に、「おまえの父親は人殺しだ」「戦争犯罪人の娘」「奴の資金洗浄をしている」などと書かれたプラカードを持った人々が集まり、抗議デモを行った。
Daily Mailによると、コヴァレワ氏はブリストルの私立寄宿学校を卒業し、ラフバラー大学で経済学と政治学を修め、世界大学ランキング8位のインペリアル・カレッジ・ロンドンで経済学とビジネス戦略の修士号を取得。
その後は、ロシアのエネルギー最大手で、天然ガスの生産・供給において世界最大の企業であるガスプロムに就職。スイスに本社を置く資源商社グレンコアなどでの勤務を経て、現在は投資会社を経営しているという。
彼女が住むアパートメントはプールやジム、スパに加え、映画鑑賞ルーム、ゴルフシミュレーターなども備えた超高級物件だ。彼女は21歳のときにこの物件をローンなしで購入したとされ、母親のポルヤコヴァ氏もモスクワの豪邸に住んでいるという。
ロシアの反体制政治活動家アレクセイ・ナワリヌイ氏が率いる「反汚職基金(FBK)」の調査官マリア・ペフチク氏はTwitterにこう投稿している。
「ポリーナの実父は金持ちではない。オリガルヒ(ロシアの新興財閥)の夫がいるわけでもない。唯一の収入減は、ラブロフの内縁の妻である無職の母親だ。
これこそ、由来不明の富の教科書的な例と言える。この財産は、今すぐ合法的に差し押さえることができる」
現在、欧米諸国や日本によって発動されている制裁措置によって、チェルシーのオーナーであるロマン・アブラモビッチ氏をはじめとしたロシアの大富豪の資産は次々と凍結されている。
ペフチク氏は、ポルヤコヴァ、コヴァレワ母子の財産も同様に凍結すべきだと主張している。
ラブロフ外相には、50年ほど前に結婚したマリアという正妻がおり、エカチェリーナという40歳になる娘がいる。
だが、「この約20年間、ラブロフ外相は妻子と公の場に出たことはない」と、前出のペフチク氏はTwitter上で主張している。
実際の“妻”は愛人であるポルヤコヴァ氏であり、ラブロフ外相の外遊に幾度となく同行する姿が目撃されていると、Daily Mailは伝えている。
ポルヤコヴァ氏自身も、ロシア語で「ラブロフ」の女性形である「ラブロワ」を名乗ることが多いという。