今年7月末、オーストラリア・ヴィクトリア州東部にある小さな街リーオンガサで、3人が毒キノコと見られる食中毒で亡くなった。警察は事故ではなく事件として捜査を行ってきたが、今月2日朝、被害者に食事をふるまい、事件後の取材で涙を流していた女が逮捕・起訴された。オーストラリアABCなどが報じている。
エリン・パターソン被告(49)は事件当日、元夫の両親であるゲイル・パターソンさんとドン・パターソンさん、ゲイルさんの妹ヘザー・ウィルキンソンさんとその夫イアンさんを自宅に招き、食事を提供。4人は食中毒で入院し、イアンさんを除く3人が数日後に命を落とした。NBC NEWSによると食事会にはエリン被告と彼女の子ども2人も参加していたが、体調を崩すことはなかったという。イアンさんは9月末になってようやく退院できたそうだ。
事件直後からエリン被告は疑いの目を向けられており、取材に訪れた記者団に「私は何もしていません。彼らは私が会ったなかで最高の人たちです。義母は母親同然でした。亡くなってしまったことに打ちのめされています」と涙ながらに語っていた。
警察は4人の症状から、猛毒のタマゴテングタケによる中毒と断定。エリン被告は聴取で、スーパーマーケットとアジア食品の店で買い物をし、キノコは、具材をパイ生地で包む料理・ビーフ・ウェリントンに使ったと供述していたという。