image

 

5月10日、韓国ミュージカル『宮』の5度目の来日公演が赤坂ACTシアターにて開幕した。もしもまだ韓国に王室が続いていたら…!?という斬新な設定のなか、容姿端麗でクールな皇太子シンと、期せずして皇太子妃となる女子高生チェギョンの恋物語が展開。今回クワドロプルキャストとなっているシン役をトップバッターで務めるのは、『宮』初参加となるZE:Aのドンジュンだ。

 

オープニングでは今なお残る皇室=宮での人物関係を映像&日本語ナレーションでわかりやすく説明。続いて豪華な宮廷衣裳を身につけた皇太后や、宮廷の内官たちなどが姿を現すと、舞台上はいっきに艶やか&厳かな韓国伝統文化の香りに包まれた。観客が待ちわびるのはもちろん皇太子シンの登場だ。客席から漏れ聞こえる期待のつぶやきからは、韓国からやってきたファンも相当数いることが伺い知れる。いざドンジュンが姿を見せると、悲鳴にも似た歓声と拍手が沸き起こった。若干緊張の面持ちのドンジュンは、それでも貫禄のポーズで一瞬にして客席を魅了。とびきりロマンチックなラブコメディのスタートダッシュは上々だ。

 

皇室に生まれた運命に息苦しさを覚えるシンとは裏腹に、チェギョンはいたって天真爛漫。どこにでもいそうなフツーの元気娘、そんなハジけたキャラクターが観客の好感を引き寄せる。ハングルの新造語をラップのリズムに乗せて紹介していくシーンは爽快だ。リズミカルなナンバーにすかさず手拍子が起こるのは、『宮』ではお馴染みの光景。まるでソウルの劇場にいるような臨場感にワクワクさせられる。

 

思いがけず皇室にお嫁入りしてさまざまな障害にぶつかり、苦悩するチェギョン。でも彼女の持ち前の明るさが、シンの頑なな心を溶かしてゆく。シンがパフォーマンスを見せるチャリティーショーのシーンは一番の見どころだ。LEDのライティング効果がドンジュンのキレのあるダンスと融合して、最高にスタイリッシュな場面を作り上げていた。

 

二人が初夜を迎えるシーンや、シンと従弟ユルとの対立、ユルのせつないチェギョンへの片思いなど、いくつもの“観客揺さぶり”ポイントを経て、客席からため息を誘うハッピー・エンディングへ。アンサンブルも含めた実力十分の俳優陣が、ところどころでお茶目に日本語を披露するのも楽しい。そのサービス精神たっぷりのご愛嬌に、観客全員があたたかい笑い声で応えていたのが印象的だった。

 

---------------

韓国ミュージカル「宮」東京公演

5月10日(土)~5月24日(土) 赤坂ACTシアター 全席指定席 13,500円(税込)

チケットは、チケットぴあ( http://pia.jp/t/musicalgoong/ )他にて好評発売中!

 

お問合せ:東京音協 TEL:03-5774-3030 10:00~17:30(土日祝を除く)

オフィシャルHP:http://www.musicalgoong.com/

---------------

(C)Creative Leaders GROUP EIGHT 8

関連カテゴリー: