BTS苦闘の練習生時代 RMがグループの原点…SUGA辞退も考えた
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■スタジオでのバイト代は少なく、2時間歩いて家へ帰ることもあったSUGA

 

RMに続いて練習生になったのが、リードラッパーのSUGA(本名=ミン・ユンギ)だ。1993年大邱広域市に生まれた彼は、家庭の経済的事情で祖母に育てられた時期もあるという。小学校5年でヒップホップやレゲエに傾倒し、13歳からラップも自作。中学生でクラシック音楽の作曲にハマり、高校生になるとバスケットボール部で活躍した。

 

一方、独学で音楽制作ソフトの操作法を学び、音楽スタジオでバイトをしながら、録音や音響機材の操作法も習得。ただしバイト代は少なく、ラーメンを食べてしまうとバス代が足りず、2時間歩いて帰宅したこともあったという。

 

転機は’10年10月。ビッグヒットのオーディションだった。アングララッパーとしても活動していた17歳のSUGAは、ラップ形式バトルで合格。両親の反対を押し切ってソウルに上京した。

 

前出のソ・ビョンギさんいわく、

 

「SUGAは、歌手ではなくプロデューサーになるためにビッグヒットに入ったんです。それなのにパンPdにだまされて、ラッパーどころかアイドルになったとよく話すけど、私はむしろよかったと思います(笑)」

 

ヒップホップグループで売り出すはずのプロジェクトが、アイドルグループに軌道修正されたのである。困惑したSUGAは、いっそ練習生を辞退しようと考えていた。

 

そんなとき、必要なお金を稼ぐためにバイクで配達などのバイトをしていたところ交通事故にあい、肩を傷めてしまう。事務所は経済的援助を申し出て、回復を待ってくれたという。

 

「SUGAのプロデュース能力を高く評価していたパンPdに強く慰留され、彼は練習生として残ったんです」(ソ・ビョンギさん)

 

【中編】BTS苦闘の練習生時代 JUNG KOOK大きすぎるソウルに抱いた不安に続く

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