《私達が中等科の一年に進級した時から三年間 何て歳月は早く経ってしまうものなのでしょう》――美智子さま(76)が15歳のころにお書きになった“ラブレター”を、皇室ジャーナリストの松崎敏弥さん(72)が関係者を通じて独占入手した。

手紙がしたためられたのは‘50年3月のことだった。当時、聖心女子学院中等科の3年生だった美智子さまは、高等科卒業を間近に控えた3学年上の“敬愛するお姉さま”との別れを惜しんで書かれたのだ。

旧字やユーモアを交えながらも流麗な筆跡で綴られた手紙には、こんな詩が引用されていた。《風よ 靜かに彼の岸へ こいしき人?を 吹き送れ》。島崎藤村の、恋人を海に見送る詩だった。

だが、もとの藤村の詩には“?”はついていない。「先輩への思慕をストレートに表現することの恥ずかしさもあったのでしょう」と松崎さんは語る。ご成婚されてからも、折にふれて手紙を綴り皇室を支えられている美智子さまの“60年前の原点”を本誌で全文公開!

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