■愛子さまは偉大な英国女王を尊敬して
愛子さまの21歳のお誕生日にあたって報道陣に配布された文書には、宮中祭祀ご参列にあたって、事前に天皇陛下と雅子さまから所作をお聞きになって臨まれたことも記載されている。
宮内庁関係者はこう語る。
「今年のお誕生日文書の情報量は、昨年と比べてもかなり増えていました。愛子さまの日々について、きちんと国民に伝えたいという両陛下のご意向が反映されているのでしょう。
また天皇陛下も雅子さまも、若い世代とお話しになるときは、『愛子も……』というフレーズをよく使われています。両陛下は愛子さまをご自身たちのお考えやご姿勢の“後継者”と見なされているのだと思います。
しかし現在の制度下では、愛子さまら女性皇族に皇位継承権はなく、将来の位置づけやお立場も不明確なままです。両陛下もお悩みになっていることでしょう」
将来が見えないなか、両陛下は愛子さまの今後について、どうお考えなのだろうか。
前出の宮内庁関係者が続ける。
「そのヒントになるのは、愛子さまが特に力を入れていらっしゃる2つの分野ではないでしょうか。1つは英語やスペイン語などの外国語習得、もう1つは皇室の歴史への興味や古典文学研究などの“日本の伝統の重視”です。愛子さまが将来、皇室の顔として国際親善を担っていくなかで、両方が欠かせないものなのです」
’15年当時、皇太子でいらした陛下は学習院女子大学で「オックスフォード大学留学体験記」と題して講義をされ、受講者たちに、異文化に飛び込んで得た知識や経験を糧にすることの意義を伝えられた。
「これまで天皇陛下が愛子さまに歴史や伝統の重要性を伝えてこられたのも、自国の文化も他国の文化も尊重できる正しい国際人として活躍してほしいという願いをお持ちだからなのでしょう。
愛子さまは両陛下への新型コロナ感染を防ぐために、ご自身のキャンパスライフを封印されています。それは皇室の顔として活動していく将来を見据えてもいらっしゃるからだと思います。
当面の目標となるのは大学卒業後のイギリスご留学でしょう。愛子さまは今年の歌会始で高等科2年のときの英国短期留学で抱かれたお気持ちを詠まれています。国際社会に向かって日本の文化や歴史を伝えていこうというご意思もお持ちになっていると拝察しました」(前出・宮内庁関係者)
両陛下も英国の名門・オックスフォード大学で学ばれている。
「また前述の愛子さまのお誕生日文書では、今年9月に逝去したエリザベス女王に『心からの哀悼の意を捧げられました』と記載されています。生涯を国民に捧げた女王への強い尊敬が感じられます」(前出・宮内庁関係者)
両陛下が期待されている“世界で活躍する内親王”への道を、愛子さまは着実に歩まれている。