佳子さま ご公務で示される“多様性尊重”の姿勢…皇室の「男女格差」に抱かれ続けた懊悩
画像を見る 2月16日、「第54回現代女流書100人展」で真剣に書画をご覧に /(C)JMPA

 

■皇室制度の“矛盾”に悩み続けられて…

 

女性皇族は、結婚で皇室を離れるまで両親と同居。学費も“自腹”という格差が、なぜ残っているのか。近現代の皇室制度に詳しい静岡福祉大学名誉教授の小田部雄次さんはこう話す。

 

「女性が天皇に即位できないなどの皇室における男女差別は、明治期に定められた旧皇室典範によって生まれたといえます。近代化や軍事化を進めるうえで、社会全体が男性優位のシステムに作り上げられ、その象徴として皇室でも“男系男子”による皇位継承が明文化されました。

 

男性の内廷皇族だった天皇陛下や秋篠宮さまの教育費が公費である宮廷費から支出されたのも、皇室典範で“皇位継承者は公的な存在”とされているからなのです」

 

皇位を継ぐお立場であるゆえに男性皇族が優先され、女性皇族は不利な生き方を強いられるーー。

 

佳子さまの姉である眞子さんもそうした現実に直面し、悲観していた。前出の皇室担当記者は、

 

「どんなにご公務にまい進したとしても、結婚すれば“一般人”となり、皇室を離れなければなりません。そんな報われない現実と格差を抱えた皇室制度の矛盾に、眞子さんも悩んできたようです。

 

眞子さんの結婚に際して佳子さまは、《これまでもこれからも、自分にとってとても大切な存在》と擁護する『ご感想』を公表されました。男女の格差に姉とご自身が苦しめられてきたこともあり、佳子さまは“ジェンダー平等”を訴え続けておられるのでしょう」

 

女性皇族が置かれた境遇を変えるため、佳子さまはすでに闘いを始められていてーー。

 

「来月までに引っ越しを完了する新しい秋篠宮邸へ移ることを拒み、佳子さまはこれまで仮のお住まいとされてきた御仮寓所での生活を続けられるそうです。佳子さまは、“なぜ男性皇族だけ一人暮らしが許されてきたのか”という問題を、身を挺して提起されているようにも感じます」(前出・宮内庁関係者)

 

孤独に闘われている佳子さまが、社会からの支持を集められない懸念もあるという。

 

「佳子さまがおっしゃられている“多様性の尊重”といったお考えはとても大切なことです。しかし、経済的な困窮から人生の選択肢が狭まる国民が増えている時代です。衣食住が保障された皇族の佳子さまが掲げるお考えが、困難な立場にある人々からの賛意を得られない可能性はあるでしょう。

 

さらには“ご自身の人生の選択肢が欲しいだけなのでは”という批判を集めてしまいかねません。いま国民が置かれている困難に心を寄せられ、具体的なご活動を重ねていかなければ、共感する声を広げることは難しいのではないかと思います」(小田部さん)

 

佳子さまは闘いの果てに、ご自身も「より幅広い人生の選択肢」を勝ち取ることができるのかーー。

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