■教壇に立たれた皇族方も多くーー
宮内庁関係者によれば、
「『源氏物語』『新古今和歌集』『平家物語』などの古典文学を学ばれて、さらに日本語史の講義なども受けられていたそうですから、かなり専門的に勉強されているようです。
御所からほとんど外出もされなかったことで、研究に充てる時間も多かったようです。将来の進路として研究職も視野に入れておられると思われますが、古典文学専門の研究所はそれほど多くはありません。現実的には、大学で教授などの立場として研究を続けられることになるのではないでしょうか」
日本の伝統を深く知り、また広く知らしめたいとお考えになり、文学部日本語日本文学科に進まれた愛子さま。それから3年、さらにご興味が深まり、進路として“古典文学の教授”が浮上しているというのだ。そして実は“教える仕事”は、愛子さまの長年の夢でもあったーー。
「14年前、まだ初等科1年生でいらしたころ、愛子さまは文集に将来の夢について、“やさしい学校の先生になりたい”と書かれていたのです。
愛子さまは女子中等科・高等科時代、大勢の後輩から慕われていました。きっと生徒や学生からも慕われる先生になられるでしょう」(学習院関係者)
皇族が大学で教鞭をとることについて、静岡福祉大学名誉教授の小田部雄次さんはこう語る。
「三笠宮崇仁親王は歴史学者としても知られ、東京女子大学や拓殖大学などで長年、講義を行われていました。またそのお孫様の彬子さまも立命館大学客員教授、國學院大學特別招聘教授、千葉工業大学特別教授などを務められており、前例は多いのです。
ただ常勤の教授となりますと大学の運営にも携わらなければいけませんので、“客員教授”“特別教授”といったポストのほうが利害の公平性という点で、望ましいといえるでしょう」
また前出の多賀さんも、
「『源氏物語』といった古典から、三島由紀夫や村上春樹の小説まで、海外から興味を持たれる日本の作品は多いのですが、それらを英語で講義を行える人は多くはありません。愛子さまには、日本文学のすばらしさを外国人に教える立場になられるという選択肢もあると思います」
いま咲きほこっている桜のように、愛子さまの将来の夢も開花しようとしている。