■チャールズ英国王の意向で各国の国王たちが参列
英国王の戴冠式への秋篠宮ご夫妻のご参列は、日英両国の交流の歴史的な一幕ともなるべきものだが、残念ながら、英王室や英国民の反応はかなり薄いという。欧州王室に詳しいジャーナリスト・多賀幹子さんはこう語る。
「これまで英国の戴冠式には“すでに即位した王や女王”は参列しないという慣例がありました。しかしチャールズ国王は、“戴冠している友人たち”を招待することで、英国に外交面でのメリットをもたらしたいと考えていると報じられています。
スペインからはフェリペ国王夫妻が、スウェーデンからはカール16世グスタフ国王が長女のヴィクトリア王太子を伴って参列します。
さらにオランダからはウィレム=アレクサンダー国王夫妻が参列するだけではなく、ベアトリクス元女王とカタリナ=アマリア王太子も戴冠式前夜のレセプションに出席されるようです。
デンマークからはフレデリック皇太子夫妻が参列しますが、マルグレーテ女王が腰の手術を受けてリハビリ中であることが理由とされています。
いずれの王室もチャールズ国王の意向を汲み、さらに自国の事情も反映して、出席する方を選んでいるのです。こうして多くの国王が参列するなかで、秋篠宮ご夫妻についての英国内での報道はほとんどないのが実情です……」
チャールズ国王とは長年の交流を持つ天皇皇后両陛下が参列された場合に比べて、秋篠宮ご夫妻の席次は下がってしまう可能性もあるという。
ロンドン在住の日本人ジャーナリストは、次のような懸念も示した。
「戴冠式での席次が後ろになるだけならまだしも、“なぜ日本は英国の歴史的な場に、無名の皇族を参列させるのか”という声が上がり、英国民から“総スカン状態”になってしまわないかと心配しています……」
多額の費用も要する秋篠宮ご夫妻のご訪英と戴冠式ご参列が、日英両国の友好を深める一助になることを切に祈りたい。