蒸し暑いジャワ島中部のジャングルの中に立つ、ユネスコの世界遺産に登録されている石造りの仏教遺跡ボロブドゥール寺院。インドネシアを訪問されていた天皇陛下は、6月22日にこの寺院を視察された。説明役の男性と、丹念に寺院の遺構をご覧になっていたときのことだ。
「男性から、『このニワトリのレリーフは……』と伝えられた陛下は、愛用のカメラですぐさま撮影されていました。
じつはこのレリーフは、ニワトリなど家禽の研究者である秋篠宮さまが、2008年にボロブドゥールを訪問した際に、長い時間をかけて探していたものだったのです。
陛下は、『日本に帰ったら見せます。必ず喜ぶでしょう』と、ほほ笑まれていらっしゃったそうです」(宮内庁関係者)
ご帰国後の6月26日、陛下はご訪問中に国事行為臨時代行をお務めになった秋篠宮さまからご報告を受けられた。
「陛下は参内された秋篠宮さまに写真を手渡され、ご視察のお話を楽しくなさっていたそうです。陛下がわざわざ秋篠宮さまの研究テーマに関連して、ご訪問先など公の場で言及されたことは、最近ではめずらしいことなのです」(皇室担当記者)
眞子さんの結婚騒動や悠仁さまのご進学問題などが報じられるにつれて、一般国民のみならず、学習院卒業生や宮内庁内からも批判の声が上がり、四面楚歌となっている秋篠宮家。
陛下は、こうした現状を打開したいと願われてきた。静岡福祉大学名誉教授の小田部雄次さんはこう話す。
「陛下は、皇室の中心である天皇として、どこか一つの宮家に偏ったご対応や、国民の間に広がる見方や議論の一方に加担されることはほとんどありませんでした。陛下が兄として、弟である秋篠宮さまを思いやる優しさやご配慮を強くにじませたことだと思います」
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