愛子さまの“結婚の自由”も奪いかねない岸田政権の「保守的な皇位継承」議論
画像を見る 11月3日、学習院大学の学園祭を楽しまれる愛子さま

 

■女性皇族の結婚の自由を阻害する動きが

 

政府の動きや保守派の提言に対して、神道学者で皇室研究者の高森明勅さんはこう語る。

 

「支持率が低迷するなか、来年9月に総裁選を控えている岸田首相は、与野党の合意が必要となるこの大きな問題で、成果を出したいという思惑があるのでしょう。しかし、将来にわたる安定的な皇位継承を目指すのであれば、目先だけ皇族数を確保したところで、有効であるとは言えません」

 

また宮内庁関係者は政府が強行しようとしている養子案が、愛子さまら女性皇族の結婚の自由を阻害しかねないと指摘する。

 

「そもそも“現皇族の養子”案は、実現性に乏しいと言わざるをえません。確かに常陸宮家や三笠宮家など、跡継ぎの男子がいない宮家はあります。しかし養子となった人物や、その子供たちに誰が“皇族教育”をほどこすのでしょうか。

 

三笠宮家の百合子さまは100歳、常陸宮家の常陸宮さまは88歳。ご体調の問題もあり、ご養子家族を皇族として教え導かれることをお願いするのは難しいと思います。だからこそ男系論者も、女性皇族との結婚をセットにして主張しているのです。

 

一時期、旧宮家・賀陽家の男子が、愛子さまのお婿さん候補として報じられました。愛子さまが御所で、賀陽家の男子とお会いしているといった報道もありましたが、宮内庁は否定しています。

 

旧宮家の男子と女性皇族の結婚を望む男系論者が、世論を誘導するために情報を拡散したのではないかという説が濃厚です。今後も養子案に関する論議が進むなかで、“彼らが女性皇族と結婚すれば万事解決”といった意見が強まっていきかねないのです」

 

前出の高森さんは、

 

「男系論者が画策している“政略結婚”は時代錯誤としか言いようがありません。愛子さまと旧宮家男子のご結婚は、皇位継承の安定化にはつながりません。問題を解決するためには、一夫一婦制のもとで男系の継承しか認めないという無理な制度を見直すしかないのです」

 

賀陽家の男子との“お見合い報道”以降、愛子さまも思われるところがあったのだろう。9月には男女6人で東京ドームシティを訪れられたり、11月3日には男女4人で学習院の大学祭を回られたりと、グループ交際が立て続けに目撃されている。

 

「もちろん、これらのグループデートがご結婚に直結するというわけではないでしょう。しかし同世代の男性たちとの交流を広げておられるのは“お相手は私自身で見つけたいのです”というご意思の表れだと思います。

 

5月に両陛下と『御即位5年・御成婚30年記念特別展』をご覧になっていたときに、愛子さまは陛下にプロポーズの再現をリクエストされていました。ご両親のような“運命の出会い”を望まれているのでしょう」(前出・宮内庁関係者)

 

『源氏物語』の登場人物・夕霧は光源氏の長男だが、生真面目な性格の男性だ。もうすぐ22歳になられる愛子さまも、華麗な宮中での物語を読みながら、理想の男性像を固められつつあるのだろう。

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