■出会いと新婚期を彩った“思い出の味”
6月7日の時点で、宮内庁のインスタグラムのフォロワー数は約142万。かたや英王室の公式アカウントのフォロワー数は約1300万、ウィリアム皇太子夫妻は1600万を超える。英王室に詳しいジャーナリストの多賀幹子さんは、こう話す。
「英王室は2007年に『The Royal Family』という公式YouTubeアカウントを開設したのを皮切りに、2009年には公式X、2010年にはFacebook、2013年にはインスタグラムでの発信を開始しています。SNSを通じて、それまで無関心だった若い世代が、英王室に親近感を抱くようになっているのです」
英国民の共感を集めているのが、ジョージ王子ら子供たちとのオフの表情も発信される、ウィリアム皇太子とキャサリン妃の公式インスタグラムだという。
「キャサリン妃は大学でアートを専攻していたことから、自ら写真撮影を行っていて、“家族の表情が自然でかわいい”と以前から評価されています。王子らの誕生日、結婚記念日、父の日、母の日といった節目に投稿される恒例のオフショットは、多くの英国民が楽しみにしているほどなのです。
宮内庁は御料牧場で過ごされる天皇ご一家のご様子を公開しましたが、あの写真のような自然な表情や、天皇陛下や皇族方が撮影された写真や動画がSNSで発信されれば、皇室への親近感を強めることができると思います」(前出・多賀さん)
ウィリアム皇太子夫妻のインスタグラムには、インド料理に挑戦するウィリアム皇太子や、子供たちとケーキを作るキャサリン妃の写真がアップされている。皇室のSNS成長の鍵は“料理”にあるという声もあると、前出の宮内庁関係者は明かす。
「英王室とのフォロワー数の差が10倍以上開いているのは、ご公務の様子ばかりで、天皇ご一家のプライベートのご様子が発信されていないことに尽きるでしょう。
雅子さまは、ご成婚前には料理教室に通われていて、コロナ禍の間は、愛子さまとキッチンに立たれて、手料理を陛下に振る舞われることもあったと聞いています。“料理のご様子を発信すればさらに国民が親近感を抱いてくれる”という意見もあります」
近く父の日となるが、想起されるのは、陛下と雅子さまの“思い出の料理”だという。
「ご成婚後、雅子さまがご実家にお里帰りされた際、お母さまと一緒に作られ、陛下に振る舞われたのがスペイン料理のパエリアでした。
陛下と雅子さまが出会われたのは、1986年に来日したスペインのエレナ王女の歓迎レセプション。お二人にとってパエリアは出会った日を思い起こされる味なのです。愛子さまにも、このレシピは引き継がれているそうですし、父の日に作られることもあるでしょう」(前出・宮内庁関係者)
愛子さまの“お料理動画解禁”で、天皇ご一家への国民の共感がさらに広がるのは間違いない。