初めて宮中晩餐会に臨まれた愛子さま(写真:共同通信) 画像を見る

春らしい桜色のデイドレスを召され、アクセサリーをパールで揃えられていた愛子さま。やや緊張したご表情でシャンパングラスをお持ちになっている。だが乾杯が終わると、愛子さまは輝くようにほほ笑みながら「ありがとう」を意味するポルトガル語を交えながら歓談されていた。

 

3月25日、令和となって2度目の国賓となったブラジルのルーラ大統領夫妻らを招いた宮中晩餐会が皇居・宮殿で開かれた。愛子さまにとっては、初めての晩餐会。しかしその接遇ぶりは、実に堂々たるものだった。

 

宮内庁関係者はこう振り返る。

 

「愛子さまの右隣はブラジル国会の下院議長でしたが、アマゾンの自然や動物などについて積極的に質問されたり、歓談も非常に弾まれたご様子でした。会話は通訳を介しながらでしたが、ご挨拶はポルトガル語で日常的に用いられる語句を侍従や外務省の担当者にレクチャーしてもらい、事前に完璧にして臨まれていたとも伺っています」

 

晩餐会にはブラジル出身で歌手のマルシアも招かれていた。愛子さまとの歓談の一幕を、3月26日に放送された『めざまし8』(フジテレビ系)で、

 

「舞台の話をしたら『どんな舞台ですか?』とおっしゃるので『コメディで着物も着て……』と言うと、『お歌を歌われるんですか?』と、『え~……これ、ネタバレできないので、ちょっと内緒に』と言っちゃったりして。すごく私の日常の話も引き出してくださって、笑顔がずっと絶えなかったです」

 

と明かしている。ベテラン芸能人を前にしても、愛子さまは巧みな会話で魅了されていたのだ。

 

長年皇室番組を手がけてきた放送作家のつげのり子さんは次のように話す。

 

天皇陛下がルーラ大統領を案内しながら豊明殿に入場された際、愛子さまは陛下と大統領のほうにお体を正対させ、深々とお辞儀して迎えられていました。真摯な敬意を示されているそのお姿に、さわやかな印象を受けるとともに、まさに日本人らしい礼儀正しさが溢れているとも感じました。

 

また乾杯の際には、愛子さまは右手でシャンパングラスを持ち、左手を添えられていました。これもわが国の慣習的な美しい所作と言えます。日本人の美徳や美意識が、愛子さまから自然と醸し出されていると思いました。

 

何より今、日本は全国的に桜の季節を迎えています。愛子さまは桜色のお召し物を選ばれることで、日本らしいおもてなしの心を示されていたと言えるでしょう」

 

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