■一人だけ交じった男性の“幼なじみ”
宮内庁関係者は、愛子さまの悲しみを拝察する。
「広大な那須御用邸内でのお散歩を楽しまれるなど、愛子さまが那須でお過ごしになるときには必ず由莉が一緒にいましたから、愛子さまの喪失感はいかばかりか……。
15年前、愛子さまが登校に不安を感じられ休みがちになったとき、由莉がそばにいたおかげで安らぎを得られていたと伺っています。また愛子さまが成年された際に公開された写真や映像は、由莉をいたわりながら御所のお庭を歩く場面でした。それは、ともに成長し、日常を過ごしてきた“絆”が伝わるものだったと強く感じたことが思い起こされます。
愛子さまにとっては“心のパートナー”でした。その由莉がいない悲しみをこらえながらお務めやお仕事に臨まれる日々を、愛子さまは1カ月以上お過ごしになっていたのです」
時に涙し、傷心のまま那須へと向かわれていた愛子さま。そんな那須ご滞在中、天皇ご一家はおしのびで「那須どうぶつ王国」に足を運ばれていた。タカやワシなどの鳥たちがパフォーマンスを行うショーや乗馬体験……動物好きのご一家は、那須で静養される際は必ずと言っていいほど同地を訪問し、丸一日かけて穏やかな時間を過ごされてきた。
訪問されたこの日、バードショーの会場に両陛下と愛子さまが入られた場面を、居合わせた客は次のように振り返る。
「両陛下や愛子さまがお見えになると、『両陛下じゃない!?』『愛子さま~!』と驚きや喜びの声が観客から上がっていました。
周囲にはどうぶつ王国の職員や宮内庁職員、警備関係者がいましたが、愛子さまと同世代ぐらいの女性数人に交じって、185センチぐらいの長身の青年が、ご一家と並んで客席に座っていたのです。
鳥たちが頭上ギリギリを飛んだりするパフォーマンスをご覧になりながら、愛子さまは女性たちやその青年と、仲むつまじいご様子でお話しになっていました。時には雅子さまもフランクに会話に交じったりされていたので、仲のよいお友達のグループのようにお見受けしたのですが……。
またご一行はペンギンにエサやり体験ができるエリアでもお見かけしましたが、そこでは愛子さまと彼が楽しそうに見つめ合い、語り合っていました」
由莉と別離された愛子さまの悲しみに寄り添い、少しでも笑顔になれるひと時を演出しようと、ご友人らと奮闘していたこの青年とは……。
「これまでも天皇ご一家が那須で静養される際、愛子さまの学習院幼稚園・初等科の同級生やその家族を招かれることがありましたが、那須どうぶつ王国にいた男性は、その一人であるHさんです。
Hさんらが招かれたのは6年ぶりですが、愛子さまが寂しさを感じられないよう、両陛下のお計らいもあったと伺っています。今回Hさんは、ご友人たちの列の後ろのほうにいることが多かったそうですが、常に愛子さまを見守られるような、優しいまなざしを向けていたと……。
どうぶつ王国の閉園時間になると、陛下だけ先に御用邸にお帰りになりました。ただ愛子さまと雅子さまはHさんらと、さらに3時間ほどとどまっていたそうです」(前出・宮内庁関係者)
