《下の名前で呼ばれる間柄》宮内庁新長官 官僚時代に築いた高市首相との“親しい関係”
画像を見る 衆参両院が開いた皇室の課題に関する全体会議。1年あまり議論が進められたが、与野党の隔たりが大きい(写真:共同通信・2025年1月31日)

 

■首相の猜疑心を解いた手腕に期待が

 

愛子さまや佳子さまをはじめ、皇室の女性方の未来が定まらないという悲嘆は、雅子さまにとってもおつらいことにほかならない。静岡福祉大学名誉教授の小田部雄次さんは、政治の“怠慢”に警鐘を鳴らす。

 

「議論の停滞が続けば、将来の見通しが定まらないことで、愛子さまや佳子さまの結婚の自由や、その機会すら奪ってしまいます。皇室の女性に対して非人間的な生涯を強要するのは、いかに皇族でいらっしゃるとはいえ、民主主義国家のあり方として望ましいこととは思えません。

 

黒田新長官においては、天皇皇后両陛下の御心、そして国民の一般的な感覚をくみ取りながら、皇室の将来に望ましいあり方を、高市首相に進言することが大切な役目なのではないでしょうか」

 

高市首相は自身のホームページに、総務相を退任した際に黒田氏に贈られたという言葉を《総務省の黒田事務次官から頂いた言葉》と題し全文を載せたことがある。黒田氏を知るキャリア官僚OBは期待を込めてこう述べた。

 

「政治家が部下にあたる特定の官僚から贈られた言葉をすべて載せること自体めずらしいことです。高市総理は『ブイチロウさん』と黒田さんを呼んでいて、親しい関係を築いていたのでしょう。

 

高市総理は猜疑心が強く、以前から親しい官僚を作りたがらない傾向がありました。黒田さんも含め、全方位でシビアに仕事を評価する方ですが、それでも昵懇な関係を築けたのは、黒田さんの人柄が大きかったと思います。

 

黒田さんは、中長期の見通しを立て、かつ物事を先読みすることに抜群に長けています。上役の意向を的確にくみ取ることにも優れていますし、天皇皇后両陛下の最側近としての役割を果たすことができるはずです。さらには、高市総理にも皇室の諸問題の深刻さを、的確に伝えることができるのではないでしょうか」

 

天皇陛下や雅子さまが憂慮されている女性皇族たちの悲嘆。一刻の猶予もならない危急の事態を伝える“メッセージ”を、新長官ならば高市首相に伝えられると信じたい。

 

画像ページ >【写真あり】総務事務次官時代の宮内庁新長官(他12枚)

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