《愛子さまの結婚の自由だけじゃない》高市首相ゴリ推しの“皇室典範改正案”が奪う「皇室の中立性」
画像を見る 国会内で開かれた悠仁さまの成年を祝う会合で、祝辞を述べる麻生太郎最高顧問(当時・写真:共同通信・2025年9月11日)

 

■圧倒的“数の力”が自民党案を優位に

 

皇室が直面する皇族数の減少という危機、そして愛子さまをはじめ女性皇族の将来を左右する国会の議論は、一進一退を繰り返してきた。

 

現在は、「女性皇族の結婚後の身分保持」「認められていない養子縁組を可能にし、旧宮家に連なる男系男子を皇族とする」、この2つの案を軸に議論が進められている。皇室担当記者はこう語る。

 

「昨年の臨時国会まで、自民党と当時の野党第1党だった立憲民主党の間で、特に深い対立を生んだのが、結婚後の女性皇族の配偶者とその子どもの身分でした。立憲側は配偶者と子どもを皇族とすることを主張し、自民党は皇族としないという立場で平行線をたどってきました。

 

しかし中道改革連合となった立憲は、衆院選で大幅に議席を減らす結果に。法案や予算案など、すべての審議の主導権は自民党に渡りました。皇室典範改正に向けた各党の協議にも、影響が及ばないはずはありません」

 

皇族数の確保策を巡る自民党の議論をリードしてきたのは、三笠宮寬仁親王妃信子さまの実兄であり、党内の強硬な保守派をまとめる麻生太郎副総裁だ。

 

「野党側は立憲側を代表して議論の場に立っていた野田佳彦元総理が求心力を失い、各党・会派の調整役を担っていた玄葉光一郎・前衆院副議長は落選しました。

 

自民党はひきつづき麻生さんが総理の一任を受けて議論を主導していきます。しかも、衆院議長には麻生さんの長年の腹心である森英介さんが就任。数の力で自民党案を押し切ることも容易になったのです」(前出・自民党関係者)

 

かつてないほど集中した権力を背景に、高市首相は皇室典範改正に熱意を示している。自民党が掲げる“配偶者は皇族にしない案”で皇室典範が改正された場合、愛子さまにはどのような未来が待っているのだろうか。

 

神道学者で皇室研究家の高森明勅さんはこう危ぶんでいる。

 

「近代以降、天皇や皇族の家族は皇族です。与党案のように女性皇族の家族だけ夫婦も親子も皇族と国民という形で身分が違う場合、はたして家族の一体感が損なわれないのかが心配です。

 

女性皇族が皇室に残る場合、皇族としての品位保持のために皇族費が支出されることになるでしょう。しかし家計の中で線引きすることは不可能に近く、女性皇族とともに生活する一般国民の夫と子どものために皇族費が支出されることにもなりかねません。

 

また住居についても、皇居や赤坂御用地などにあるお住まいは皇族のための国有財産であるため、一般国民が住むことが受け入れられるのか、という問題も生じるでしょう」

 

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