■予防
【有酸素運動やお風呂で汗をかく習慣をつける】
汗をかきやすい体にすることで、ネバ汗からさらさらした汗に質を変える。お風呂には、ミネラル分を多く含んだ硫酸マグネシウムが成分の「エプソムソルト」を入浴剤としていれると、皮膚から成分を吸収して血流を促すのでおすすめ。
「まずは、予防策として、(1)入浴時に湯船につかることと、(2)ウオーキングやジョギングなどの有酸素運動をすることによって、冬でも汗をかく習慣をつけること」
【ナッツなどの抗酸化物質を摂取する】
次に、食生活。女性の加齢臭は体が酸化するのが原因なので、抗酸化物質のひとつ、ビタミンEを含むナッツ類やごまなどを摂取。ポリフェノールなどのフィトケミカルも重要なので、いろいろな種類の野菜を取ること。
酸化を防ぐためには腸内環境の改善も大事。食物繊維が必須なので、心がけるのは「まごわやさしい」で、豆、ごま、ワカメ(海藻)、野菜、魚、しいたけ(きのこ類)、いも……と、それぞれの食材をなるべく広く食べるのが望ましい。
「加齢臭は皮脂の酸化が原因です。抗酸化作用のあるビタミンEを多く含むごまやナッツ類を摂取しましょう。また、さまざまな野菜を食べることで、抗酸化力のあるフィトケミカルを摂取できます」
【ホットフラッシュを抑えるために豆類を食べる】
更年期中の女性は、エクオール産生菌をしっかり働かせて女性ホルモンの不足を補い、ホットフラッシュの発生を抑えるために、イソフラボンを含む豆類をたべること。
「豆類はイソフラボンを含むので、女性ホルモンの不足を補い、ホットフラッシュ対策になります」
■対策
【汗をかいたぶん、水分をきちんととる】
冬場の外では空気が乾燥していて汗が蒸発するので気がつかないが、じつは室内の暖房などで汗をしっかりかいている。汗で出たぶんの水分を補おう。
【あったかインナーは抗菌・速乾・消臭機能がついているものを選ぶ】
保温性の高いインナーは汗で蒸れて臭いやすくなるので、速乾性だけでなく、抗菌・消臭機能も備えた素材を選ぶ。
【ネバ汗除去にアルコール成分なしの制汗シートを使う】
制汗シートで拭き取れば汗の臭いはだいぶ軽減する。制汗シートは殺菌成分やアルコール成分が含まれないものを選ぼう。
「殺菌成分やアルコール含有のもので皮膚を拭くと、体を守ってくれる常在菌も拭き取ってしまい、雑菌がつきやすくなったり、感染症に弱くなったりします。拭く場合は、殺菌成分のないものや、ノンアルコールのものにしたほうがいいでしょう」
在宅時間が長い冬こそ「臭いやすい」と、心して対策と対処を!