とかく「庶民の敵」と思われがちな税金だが、その実態については意外と知らないもの。そこで今回、税金にまつわる「雑学」問題を本誌が作成。これを解けば、誰かに教えたくなることまちがいなし!
【Q1】税金がない国があるってほんとう?
〈答え・× 税金がない国はないようです〉:南太平洋に浮かぶ小さな島国のナウル共和国は税金がない国として有名でしたが、’90年代後半に経済が崩壊しました。また、「タックスヘイブン」として有名なモナコ公国も所得税はありませんが、消費税は20%。税金が課せられない国はないようです。
【Q2】税金はモノで払ってもいい?
〈答え・〇 相続税に限り認められています〉:国税は金銭で納付することが原則ですが、相続税に限っては納税者の申請により、納付を困難とする金額を限度として一定の相続財産による物納が認められています。不動産や船舶、国債、地方債、上場株式などが対象となります。
【Q3】税金を納める仕組みは江戸時代から始まった
〈答え・× 卑弥呼の時代からあったようです〉:701年に制定された大宝律令により、租・庸・調という税や労役をかける仕組みができました。しかし、それよりもっと早く、3世紀のはじめごろ、邪馬大国では卑弥呼が国を治めていた時代から税のもとになる仕組みがあったようで、お米などの食べ物を納めていたそうです。
【Q4】日本には「とん税」という税金がある
〈答え・〇 “とん”といっても重さのトンです〉:豚のトンではありません。「とん税」とは、外国の貿易船が日本の港に入港したときにかけられる税金。船の大きさによって、「1トンあたり何円」という形で税額が決められているため「とん税」と呼ばれています。
【Q5】日本銀行は税金を納めていない?
〈答え・× 一般の会社同様に納税しています〉:日本銀行は紙幣を発行できる唯一の「発券銀行」で、政府のお金を預かったり、一般の銀行にお金を貸し出したりする役割があります。国の機関と思われがちですが、あくまで独立した法人なので、一般の銀行や会社と同様に、法人税、住民税、事業税などを納付しています。
【Q6】水道水の料金は非課税となっている
〈答え・× 消費税がかかっています〉:水道水も消費税の対象です。ミネラルウオーターなどの飲料水は軽減税率(8%)の対象になりますが、水道水の場合は飲用として以外に、お風呂や洗濯といった生活用水としても使われるため軽減税率の適用対象外となり10%の消費税がかかります。
【Q7】海外を含めて実際に存在しない税金は?
(1)ポテトチップス税 (2)ソーダ税 (3)脂肪税
〈答え・全部存在する〉:4人に1人が肥満とされるハンガリーでは、糖分・塩分の高いお菓子に課税される「ポテトチップス税」というユニークな税金があります。アメリカやフランスでは砂糖の入った炭酸飲料に「ソーダ税」、デンマークではバターやチーズなどに「脂肪税」が導入されています。
【Q8】世界でいちばん消費税率が高い国は?
(1)ハンガリー (2)デンマーク (3)スイス (4)日本
〈答え・(1)ハンガリー〉:消費税(付加価値税)の税率は国によってさまざま。いちばん高いのはハンガリーの27%。高福祉国のデンマーク(25%)をはじめ、ヨーロッパの国々は総じて消費税率が高い傾向にありますが、スイスは7.7%と低い水準にとどまっています。(?21年1月時点)
【Q9】お酒にかかる税金が安い都道府県はどこ?
(1)北海道 (2)東京都 (3)京都府 (4)沖縄県
〈答え・(4)沖縄県〉:沖縄では1972年の本土復帰以来、県民の負担軽減を目的とした特例措置として、酒税の軽減措置が取られてきており、現在、ビールの350ml缶1本あたりでは、約15円税金が安くなっています。ただし、本土復帰50年を迎え、酒類製造業界から自主的かつ積極的な提言がなされたことなどを踏まえ、政府は特例措置の段階的な廃止を行う方針です。