レンジ内の汚れが発火、アルミホイル温め溶解…急増する電子レンジ火災への対処法
画像を見る 生卵の破裂した電子レンジ(写真提供:NITE)

 

■おでんを加熱。入っていたゆで卵が破裂、器を破壊

 

【事例5】製品破損

 

2018年11月、レンジ使用中に調理物が破裂、庫内の底面が割れた。

 

「取説では禁止している、ゆで卵を含むおでんの加熱で、ゆで卵が破裂して、おでんの陶器が破裂。勢いでガラスプレート(=ターンテーブル)も割れた事故です。

 

膜で覆われている食品は、その内部が加熱された場合、水蒸気の逃げ場がなくなり、圧力が上昇して破裂してしまいます」

 

おでんの卵のほか、うずらも料理に紛れて見落とされがちだ。

 

同じく食品が膜で覆われているウインナー、明太子、イカなどは、切り込みを入れて加熱すべきだ。

 

また、いも類は「レンジ使用はできる」が、水分の少ないさつまいも、にんじんなどの根菜を長時間加熱すると、焦げて炭化してしまうため、「長時間の加熱はリスクが大きい」そうだ。

 

【事例6】製品破損

 

2020年1月、使用中にレンジが溶融(へこむなど変形)する事故。

 

「付属の金属製の角皿にアルミホイルを敷き、鶏肉を置き、オーブンモードで加熱のつもりが、誤ってレンジ加熱してしまったんです」

 

金属の角皿やアルミホイルは電磁波を過剰に集めてしまう。そこから電磁波が反射して庫内の汚れなどに集中して照射され、炭化してしまったのだという。

 

「レンジでは金属の角皿やアルミホイルは使用禁止です。また、使用前にレンジモードかオーブンモードかの確認を必ずしてください」

 

レンチンの注意点は以下の3つ。

 

【1】使用前に取説を確認
【2】あたための際、具材の様子を見ながら加熱
【3】使用後、こまめに掃除

 

「最近はSNSで時短の裏技も出回っているようですが、取説や注意事項を読むなど、安全のための手間は省かないようにしましょう」

 

レンチンも「急がば回れ」で!

 

次ページ >【グラフあり】電子レンジ火災の件数

【関連画像】

関連カテゴリー: