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(写真・神奈川新聞社)

秦野の老舗そば店「石庄丹沢そば茶屋本舗」(秦野市堀川)が駅前そば店チェーン「立ち食いはだの蕎麦(そば)」を始めた。のれんの使用を許可するライセンスを販売し、独立を希望する人に技術指導し、麺を卸す。小田急線渋沢駅前に1号店をオープン。「お酒も楽しめる夜鳴き蕎麦を復活させたい」と意気込んでいる。

同社は市内と北海道に農場を持ち、国内産そば粉で製粉している。本店では十割そばを提供するほか、デパート、ホテルなどに麺を販売している。

駅そば事業で麺の販路拡大を狙う。各店の独立採算制で、同社が希望者に200万円でライセンス契約し、技術指導を行う。「サラリーマンに気軽に食べられる価格に」と国産のそば粉5割・小麦5割の麺と野菜を販売する。石井勝孝会長(57)は「従来の立ち食い蕎麦は外国産のそば粉が3割ほど。味も品質も圧倒している」と胸を張る。

1号店は2月6日、市内在住で大手ホテルの料理長を務めていた片野隆さん(62)が開業。値段はもりそば、かけそば、ともに300円から。深夜0時まで営業し、店内で焼酎なども飲める。「最近のそば店の多くが夜は早く終わってしまう。飲んだ後に立ち寄れる夜鳴きそばに十分、商機はある」(石井会長)。

今後は小田急電鉄系の「箱根そば」のように小田急線沿線を中心に展開したい考え。石井会長は「早期退職後の第二の人生で、そば屋を始めたいという人は多いと思う。『いざ秦野』で一緒に秦野のそばを盛り上げよう」と呼び掛けている。

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