(写真・神奈川新聞社)
覚せい剤取締法違反の罪で執行猶予付き有罪判決が確定し、黒岩祐治知事の裁決によって葉山町議会議員の資格を回復した細川慎一町議(42)が20日、町議会全員協議会に出席した。細川氏は出処進退について「結論に至っていない」として明言しなかった。逮捕後、細川氏が議会で釈明するのは初めて。
細川氏は冒頭、「私の反社会的行為によって多大な迷惑をおかけした。本当に申し訳ありませんでした」と謝罪。その上で「民意で選出されたので多くの人の意見を聞いて(出処進退を)判断したい」と述べ、判断のタイミングについても「期限は決められない」と明言を避けた。
また「(依存症治療のため)通院しているが職務には当たることはできる」「薬物や犯罪に手を出さないための啓蒙活動もしていきたい」とも述べ、今後の議員活動への意欲も示した。ほかの町議からは「全会一致で辞職勧告を可決した。これが議会の意思だ」などと厳しい追及が相次いだ。
近藤昇一議長は全員協議会後、「一刻も早く自らの出処進退を判断すべき。今後、議会全体の活動にも支障が出るだろう」と話した。地方自治法に基づき、有権者の3分の1以上の署名が集まれば、議会解散および議員の解職を直接請求することができる。
町議会は4月、保釈中に同町内に生活の本拠を置いていなかったとして細川氏を「議員資格なし」と決定。失職した細川氏側が不服として県に審査を申し立て、知事は今月15日に議会の決定を「違法」と裁決し、細川氏は議員資格を回復していた。
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