(写真提供:小田急電鉄/神奈川新聞社)
イスラム教徒(ムスリム)に、より気軽に観光を楽しんでもらおうと、小田急電鉄が藤沢市江の島周辺を巡る「観光モデルコース」を掲載したパンフレット1万部を発行した。食品の忌避があるムスリム向けのレストランや礼拝場所などを英語で紹介しており、同社は「楽しい旅になるよう活用してもらえれば」とアピールする。
同社が提案しているのは、早朝に東京・新宿駅を出発し、新江ノ島水族館や弁財天仲見世通りなど島内外の観光スポット7カ所を1日で回るコース。全メニューが豚肉とアルコール不使用のレストランを昼食先として挙げているほか、市観光センターの会議室で礼拝ができることも写真付きで載せている。
同社は、コースを作成するため、地元の慶応大湘南藤沢キャンパスの研究室や市観光協会などと連携。日本に留学しているムスリムのインドネシア人女性2人も参加し、「レストランのメニューに何が含まれているかを知りたい」「外国人向けの情報がまだまだ少ない」といった意見も反映させたという。
江の島は、2020年東京五輪セーリング競技の開催地。同社は「海外からのより幅広い観光客に楽しんでもらえるよう、自治体や大学などと協力して、地元の魅力を発信していきたい」と話している。
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