(写真・神奈川新聞社)
自民党の福田峰之内閣府副大臣(53)=衆院比例南関東、当選3回=が24日、小池百合子東京都知事側近の若狭勝衆院議員と都内で記者会見し、「自民党を離党する決意をした。若狭さんと新しい党をつくる」と述べ、新党に参加する意向を表明した。新党結成の動きの中で与党議員の参加は初めてで、25日に離党届を提出する。現職副大臣の離脱は、安倍政権にとって一定の打撃となりそうだ。
福田氏は会見で「新しい党をつくり、新しい社会で望まれる政治家を輩出したい。自民党で教わった組織や政策のつくり方などを新しい政治家に伝えるのが私の役回りだと思っている」と説明。「33年間お世話になった党への批判はない。残された人生でチャレンジしたいと思った」「私の考えと若狭さんの考えはほぼ一致する。『一緒にできないか』と言ったのは私の方から」とも述べた。
前回まで神奈川8区(横浜市緑・青葉区、都筑区の一部)で立候補してきたが、次期衆院選で出馬する選挙区は都内を示唆している。福田氏の表明を受け、自民党は8区の候補擁立に向けた準備を始めた。
若狭氏は福田氏の加入を「非常に心強い」と歓迎し、「今後考え方が一致するなら、自民党の人たちが新党に加わる可能性はあり得る」と語った。細野豪志元環境相らと結成する新党は「第2民進党」にしないと強調しており、新党発足メンバーは民進党出身者を最少限に抑える方向で調整している。福田氏を迎えることで民進色を薄める狙いもありそうだ。
福田氏は、亀井善之元農相秘書、横浜市議(当選2回)を経て2005年衆院選で8区から出馬。落選した09年を除き、05、12、14年の選挙はいずれも比例復活当選した。14年は民進党の江田憲司氏(当時維新の党)に約4万3千票差で敗北。2月に甘利明元経済再生担当相(衆院13区)らとともに麻生派に入り、8月に副大臣に任命された。