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(写真・神奈川新聞社)

 

衆院の解散目前に小池百合子東京都知事が旗揚げした「希望の党」。小池氏自らが代表に就くと明言したサプライズに、神奈川県内で新党加入を目指す候補予定者は「大きなうねりが巻き起こる」と目の色を輝かす。一方、小池氏が会見で語ったこれまでの議論を「リセット」するとの真意を巡り、民進党離脱者には疑心暗鬼も。新党の全容が見えない段階で退路を断った決断は吉と出るのか-。“小池劇場”の行方に不安を抱きながら選挙準備を急ぐ。

 

「24年前の再来となる。政権選択の大きなうねりが巻き起こる」

 

26日、民進党県連に離党届を提出し、県庁で会見した勝又恒一郎氏(54)は声を弾ませた。胸には小池氏のイメージカラー・緑のネクタイ。1990年代、小池氏と細川護熙元首相らが脚光を浴びた新党ブームから始まった政界再編の波に匹敵すると力を込めた。

 

一緒に民進を離党した市川佳子氏(53)、太栄志氏(40)の2人も「日本の政治が大きく変わっていく」などと強調。小池人気に便乗との声には、「批判や大きなリスクを分かった上での覚悟」(市川氏)、「華や人気はリーダーの資質。人生で大きな勝負を懸ける時だと決断した。小池代表の就任を知っていて動いたのではない」(勝又氏)などと説明した。

 

実際、小池氏が会見したのは、安倍晋三首相の解散表明と同じ25日。そこで飛び出したのが「これまで若狭勝さん、細野豪志さんをはじめとする方々の議論をリセットして私自身が立ち上げる」との発言だった。

 

離党を決めたものの、公認の見通しや出馬する選挙区に関する打診があったのは会見のわずか数日前。それも「接触していた人からの感触」(勝又氏)で、小池氏の考えは具体的に伝えられていないのが実情だ。一部では「民進色を薄める」とも取り沙汰され、一抹の不安を抱えたまま選挙準備を進めざるを得ないという。

 

「もし、ハシゴを外されたら…」「正式に公認発表されるまで夜も眠れない…」。離党組の3人は、劇場型の選挙を仕掛ける小池氏の言動を注視しながら、リセットの意味は政策や綱領といった党の方向性を巡る問題に限られる、と「希望」をつなぐ。

 

「以前は小池さんが前面に出ないかもしれない怖さがあったが、今は全部ひっくり返される怖さがある」