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(写真・神奈川新聞)

 

川崎市立川崎総合科学高校出身のロックバンド「SHISHAMO(ししゃも)」が昨年の大みそか、NHK紅白歌合戦に初出場した。サッカーJ1・川崎フロンターレのチャント(応援歌)としても知られる楽曲「明日も」で臨んだ大舞台。88組の応募の中から選ばれた高校生ホーン隊と協演した。飛躍を続ける3人は7月28日、同市中原区の等々力陸上競技場で凱旋(がいせん)ライブを行う。

 

〈良いことばかりじゃないからさ 痛くて泣きたい時もある そんな時にいつも誰よりも早く立ち上がるヒーローに会いたくて〉

 

「明日も」はギター・ボーカルの宮崎朝子(23)が2017年、初めてフロンターレの試合を観戦して書き下ろした作品。イレブンを鼓舞し続けるサポーターの姿から生まれた。

 

3人が出演した携帯電話会社のCMに起用されたこともあり一躍全国区に。押されるようにフロンターレはこの年、念願のJ1初優勝を手にした。

 

〈週末は僕のヒーローに会いに行く〉

 

この一節は、17年の得点王でJリーグ最優秀選手に選ばれたFWの小林悠がフィールドを駆ける様子をイメージしたという。ファンからは「僕らにとってのヒーローはSHISHAMO。ライブまでの間、学校や仕事を頑張る」と声をかけられる。ライブには子どもを肩車した父親や夫婦のほか、フロンターレのユニホームを着たサポーターも訪れるようになり、聴き手が広がっていることを実感している。

 

紅白では総合司会の内村光良らに送り出された直後、真顔になるほど緊張した。

 

「高校生を引っ張らなくてはと思っていたけど、背中で受けたホーンの力強い響きにこちらが励まされた」とドラムの吉川美冴貴(23)。ベースの松岡彩(21)は「目まぐるしい日々で、記憶が曖昧」と振り返ったが、過去に音楽イベントで共演し、当日は審査員を務めていた俳優の鈴木亮平から「感動した」と声をかけられたことがうれしかったという。

 

年明けはそれぞれ実家で過ごしてフル充電。3人とも「曲に乗せる言葉を大切に。聴いてくれる人の心に寄り添える演奏を」との思いを再確認した。

 

デビュー5年目を迎えたことしは、夏の等々力までの間に「全力で曲を届けたい」と元気いっぱい。3月24日の大阪・オリックス劇場から、6月17日の広島・上野学園ホールまで各地を巡る。3月30日には紅白と同じ東京・NHKホールに再来する。「ホールならではの演出を見せたい」と意気込んでいる。