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(写真・琉球新報社)

東京五輪の競技種目に空手が追加されることになり、翁長雄志知事が会長を務める沖縄伝統空手道振興会を構成する団体の長らは「沖縄代表を東京五輪に送りたい」「世界的に空手に関心を持つ人が増える」と歓迎の声を上げた。さらにこれを機に「ユネスコの無形文化遺産登録を目指したい」と期待を寄せる声も上がった。

 

県空手道連合会の島袋善保会長は「沖縄発祥の空手が世界に評価されたということは非常に素晴らしいことだ」と決定をたたえ、「伝統空手のルーツを求めて沖縄に集まる世界の空手家に、競技空手との違いを見せられるように指導者を育成し、受け皿をつくることが大事だ」と伝統空手の発展に意欲を燃やした。

 

県空手道連盟の照屋幸栄会長は「空手を続ける若者は将来、沖縄の財産になる。ルールの徹底や指導者の育成、環境の充実を図り、ぜひとも東京五輪に沖縄代表を送り、メダルを取れるよう連盟としても支援したい」と語った。

 

全沖縄空手道連盟の佐久川政信会長は「競技空手と伝統空手は車の両輪で、お互いに認め合って発展していきたい」と喜んだ。「伝統空手は人間性を鍛えるという精神性を含め、ユネスコの無形文化遺産登録を目指していきたい」と述べた。

 

沖縄空手・古武道連盟の比嘉稔会長は「世界的に空手に関心を持つ人が増える。東京五輪以降も継続してほしい」と歓迎した。「技の使い方など競技空手と伝統空手で違いはあるが、どちらが優れているということではない。競技空手の練習方法は、伝統空手のわれわれにも勉強になることは多い。相乗効果で空手全体の裾野が広がっていけばいい」と期待を込めた。

 

沖縄伝統空手道振興会の喜友名朝孝理事長は「空手に対する認識と理解が国際的に深まることになるだろう」と喜んだ。また「空手は、構えと受け手から始まる『闘わない武術』でもある。平和を希求する沖縄についても国際的な認識が深まるのではないか」と世界的な注目が集まることに期待を寄せた。

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