(写真・琉球新報社)
南風原町新川にある那覇市環境部のエコマール那覇プラザ棟では、リサイクルの無料貸衣装が好評だ。2015年度は108件の貸し出しがあった。子ども用の浴衣や着物から着ぐるみ、ウエディングドレス…、そのほとんどが市内から資源ごみとして出された古着の一部だ。
エコマール那覇プラザ棟では、事業を受託するアースの会が捨てられた家具の再生や古着販売、食器貸し出しなど、資源活用に向けた取り組みをしている。
古着として捨てられた衣類の中できれいな衣類を無料で提供し始めたのは03年。「学芸会で使いたい」と、小学校の教員から舞台衣装になりそうな衣類の貸し出しについて依頼があったことをきっかけに、07年ごろから徐々に衣装レンタルを始めた。日常で着やすい服を販売用、衣装に適した服を貸し衣装用に分け、14年から衣装レンタルのコーナーを設置した。
貸し出し無料で、期限は申請制。洗ってアイロンをかけて返却する。衣装はかすりやもんぺから七五三用の着物、チャイナドレスのような民族衣装まである。衣装は洗ってアイロンがけをしたものだ。学園祭用に高校生、演劇用に劇団員、敬老会用にデイサービス職員と、利用者も幅広い。誕生会に呼ばれた子ども用のドレスを借りに来た岡田由規子さん(39)=那覇市=は「一時的なものなので無料で借りられるのはうれしい」と喜んだ。
一方、市内で年間200トン捨てられる古着のうち、販売や衣装として活用できるのは1~2トンだけだ。ほとんどが再利用できない衣類だという。アースの会の宮良弘子代表は「まずは自分が着ている服を大切に最後まで使ってほしい」と話した。問い合わせはエコマール那覇プラザ棟(電話)098(889)5396。
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