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残業する教諭ら=4日午後6時ごろ、沖縄県内の中学校
(写真・琉球新報社)

沖縄県内の小中学校の教員の勤務状況を監督する全ての市町村教育委員会が、一部の例を除き、公立小中学校教員の退勤時間を把握できていないことが5日までに琉球新報の調べで分かった。労働時間把握を義務付ける労働基準法に抵触する可能性がある。県教職員組合は「一般企業では考えられないことが学校で許されているのはおかしい」と指摘している。

 

沖縄県内では唯一、読谷中学校が状況を改善しようと今年5月にタイムカード制を導入。沖縄市は10月中にも、市内24小中学校で教職員が勤務時間を自己申告する仕組みを導入する。

 

労基法は使用者に労働時間把握を義務付け、同109条は3年間の記録を保存しなければならないと定めている。公立小中学校教員は市町村職員だが県が給与を支払い、市町村教委が服務を監督する。

 

県人事委員会は2015年10月の勧告で「管理監督者は勤務状況の的確な把握と適時・適正な業務管理に努めることが重要だ。任命権者は職員の健康管理のため出退勤時間の正確な把握に努める必要がある」と述べている。

 

県教職員組合(沖教組)の山本隆司執行委員長は「労働時間を把握できていないのは法律を守っていないということだ」と指摘した。教員は出勤すると出勤簿に押印するが、退勤時刻は記録する仕組みがない。そのため各市町村教委は残業時間や総労働時間を把握できず、校長や教頭ら各学校の管理職による目視に一任している。教員の賃金体系は、残業時間に応じて手当を支払う仕組みではなく、基本給に4%を上乗せした「教育調整額」という形で毎月支給している。

 

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