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うるま市の海岸で採取されたポルトガルガキ(クラスオストレア・アンギュラータ)(バイオジェット提供)

 

ポルトガルガキとも呼ばれ、温暖な海域に生息するカキ「クラスオストレア・アンギュラータ(学名)」がうるま市の金武湾沿岸に多数自生しているのが確認され、生物資源研究のバイオジェット(うるま市、塚原正俊代表)と周辺漁協などで2017年度から養殖試験を始めることが25日、分かった。

 

アンギュラータは小ぶりで味が濃厚な特徴があるが、養殖場の環境悪化などで世界的に生産が途絶えており、商業的に希少価値が高い。関係者は「沖縄に自生するカキであれば養殖のハードルは下がる」として、新たな海面養殖産業につながる可能性に期待している。

 

沖縄でのアンギュラータの生息は、13年に県外の研究機関が沖縄市泡瀬での確認を論文で報告している。バイオジェットや北海道食品産業協議会の西川信良技術顧問らは15年度から本島北部、中部地区でカキの生息調査を行い、採取した個体を遺伝子解析したところアンギュラータを含む5種類を確認した。中でもアンギュラータは過去にフランスや台湾などで養殖されて広く食されてきた知名度があり、養殖による商用化が見込めると判断した。

 

塚原代表は「本土のマガキの種を持ってきて沖縄で養殖する試みが続けられているが、自生する種類を育てることで養殖技術や地域ブランドとしての付加価値を高められる」と話した。

 

(知念征尚)

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