病理医らで踊った「恋ダンス」をPRする琉球大学大学院医学研究科腫瘍病理学講座の医師の玉城智子さん(左)と仲地里織さん=西原町の琉球大学(写真・琉球新報社)
昨年末に放送されたテレビドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」のテーマ曲「恋」に合わせて出演者が踊る「恋ダンス」がブームとなった中、琉球大学大学院医学研究科腫瘍病理学講座の医師らが「恋」に合わせて踊る「病理は地味だが役に立つ」がインターネット上で話題になっている。
1月6日にネットに公開され、31日までに12万回以上再生されている。制作者らは「病理医という仕事を知るきっかけになってほしい」と語った。
動画は医師の玉城智子さんが企画し、同講座の新年のあいさつを兼ねて制作した。腫瘍病理学講座の医師や教授、学生20人が参加し、実際に使用している顕微鏡などを前に仕事場で撮影した。絵コンテを作成し、仕事の合間を縫って制作した。
映像編集やロゴマークを作成した医師の仲地里織さんは「できるだけ本物に似るようにした」と振り返る。玉城さんは「医師や医学部以外の人にも広まり、こんなに多く再生されるとは思っていなかった」と驚いた様子で語る。
病理医は患者の体から組織や腫瘍の細胞などを顕微鏡で観察し、病気の種類や性質などを最終診断する重要な役割を担っている。一方で全国的に病理医不足も課題という。
同講座の吉見直己教授は「病理医が増えることで早く診断でき、患者さんの早期治療にもつながる。今回の動画が病理医のことを知ってもらうきっかけになってほしい」と語る。玉城さんと仲地さんは「病理医はあまり表に出ず、地味な仕事かもしれないが、重要で奥が深い。動画を見て関心を持ってくれるとうれしい」と話した。
動画は琉球大学大学院医学研究科腫瘍病理学講座のホームページや会員制交流サイト「フェイスブック」で見ることができる。(屋嘉部長将)