観光地の免税店などで買い物袋を手にする訪日外国人観光客ら=4日、那覇市の国際通り
沖縄県産品や全国特産品の消費拡大を図ろうと、県商工労働部はこのほど、外国人客が県内で食べたいものや、実際に購入した商品などについて調査した。食べたいものの上位3位に牛肉(ステーキや焼き肉)、マグロ(丼や刺し身)、アイスクリームが選ばれ、実際に購入した商品は紅イモタルトと黒糖が多く占めた。買い物金額は中国人客で6万~10万円が中心だったが、30万~60万円も一定数いて、爆買いが依然続く実態も浮かんだ。
県は県産品・全国特産品の消費拡大により、輸出量の増加を目指している。今年6月から県産品・全国特産品の試験販売を毎月1回、本部町の沖縄美ら海水族館で開いており、外国人客が帰国した後でも、イーコマース(電子商取引)による県産品などの購入や海外常設物産展などへの誘導に取り組む。
アンケートは今年1~2月にかけて、これから沖縄を観光する外国人客2434人と、帰国する外国人客458人を対象に実施した。
帰国時アンケート結果を見ると、ドラッグストアを訪れた台湾人客が特に多く、北谷町美浜のアメリカンビレッジに中国人客が多かった。外国人客が買い物をするのは那覇市の国際通りがいずれの国・地域でも最多で、中国人はアメリカンビレッジ、香港は美ら海水族館も多かった。
沖縄を訪れる前の情報源について、中国、台湾、香港は、それぞれ「国内の親戚・友人」「旅行ガイドブログ専門サイト」が上位2位を占めた。
今後の改善点では、日本で売られている商品に関して、訪日前に分かるとうれしい情報のトップは「説明文などの翻訳の有無」が挙げられた。商品パッケージに日本語を残すことは「日本らしさ」「信頼感」があるとの回答もあり、今後日本語と中国語をパッケージに共存させることも重要だと指摘した。