那覇市は一定の要件を満たした宿泊施設について、容積率を最大200%加算し床面積の拡大を認める方針を6日までにまとめた。ホテルなどの新設や建て替えの際に客室数の増加や部屋面積の拡大などが可能になり、建設の誘発要因となりそうだ。沖縄県を訪れる観光客は年々増加しており、那覇市内のホテルは客室の不足や高齢者層の受け入れなど多様化する宿泊需要に応える必要に迫られている。宿泊施設に限定した容積率の緩和は県内初となる。

 

制度が適用される地域は、旭橋周辺から泊までの国道58号や国際通り沿いの商業地域のほか、モノレールの一部駅前や那覇ふ頭船客待合所の周辺など。敷地面積500平方メートル以上で客室50室以上、バリアフリー構造の客室の導入などが適用基準となる。これら全てを満たし、敷地内に大型観光バス乗降場を整備した場合、指定容積率300%以上600%未満の地域で最大150%加算、指定容積率600%の地域で最大200%加算される。

 

容積率緩和の制度活用には、都市計画に基づく手続きが必要となり、都市計画審議会や周辺関係者などへの周知などが求められる。

 

県内有数の観光地である那覇市では、観光客の増加に加え、家族で広い部屋に泊まりたいという客やバリアフリー構造の客室を望む車いす利用者、高齢層の客も増え、宿泊需要の多様化も進んでいる。敷地面積が限られている中で多様なニーズに応えるため、市は国土交通省の通知を基に容積率緩和の方針を示した。

 

その中でもバリアフリー構造の客室導入促進に向け、容積率緩和の要件にバリアフリー構造導入を市独自で加えた。市都市計画課の担当者は「容積率を緩和することで多様な宿泊施設ができる。宿泊者やホテル事業者の要望に応えられる」とメリットを示した。

 

建物の容積率は、延べ床面積の敷地面積に対する割合。都市計画などで地域ごとに建築可能な「指定容積率」が定められており、建物の大きさや形状に影響する。 (田吹遥子)

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