久米島町で「血統矛盾」の牛が相次いで見つかった問題でJAおきなわ(普天間朝重理事長)は18日、問題公表後初めての競りを同町の久米島家畜市場で開いた。問題の家畜人工授精師(48)が種付けした81頭は上場が見送られ、血統矛盾の疑いがない150頭が出荷された。同市場の子牛の平均取引価格は前年同月を21万1073円下回る49万9551円で、数年ぶりに50万円を割り込んだ。
競り開始の前に普天間理事長は「大変なご心配をお掛けした。家畜市場を運営する者として深くおわびする」と謝罪した。久米島和牛改良組合の翁長学組合長も購買者に対し、出荷頭数の減少をわびた。価格低下の要因について、県は新型コロナウイルス感染拡大の影響が大きいとしているが、「今回の血統矛盾の問題で今後(価格が)下がる可能性も否定できない」としている。
JAおきなわは当初、子牛226頭と成牛15頭の出荷を予定していたが、血統矛盾問題を受け、大幅な出荷減となった。
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