【宮古島】市役所の職員は、一日何百通と届く申請書を開封し中身を確認する。ぱらりと落ちた手紙には「私たちのためにありがとう」。市民の感謝の言葉がつづられていた。
新型コロナウイルス対策で国民1人に10万円が支給される国の特別定額給付金事業は現在、県内各地で市町村職員が給付作業に追われている。宮古島市で作業を担う給付金支援室には、郵送された申請書と一緒に、市民から感謝のメッセージが寄せられている。支援室の平山茂治室長は「市民の温かい心に触れて疲れも吹っ飛ぶ。職員一同、給付金が一日でも早く皆さんに届くよう頑張りたい」と感謝した。
宮古島市内の受給対象は約2万8千件で、支援室は20人体制で作業に当たる。市民から届けられる申請書を開封し、必要書類が添付されているか、身分証と合致しているかなどを手作業で二重、三重に確認する。受け付けを開始して以来、連日、午後10時ごろまで残業が続く。個人情報を扱う重責も負担を生む。
「体に気を付けてください」「休日返上で頑張ってくれてありがとう」。寄せられた手紙はかわいらしい便せんだったり走り書きだったりとさまざまだが、職員の負担をねぎらう温かい心にあふれている。
支援室では寄せられた手紙を室内の掲示板に貼り付けている。平山室長は「感謝の一言に尽きる。メッセージを見るだけで疲れた心と体が癒やされ、励まされる。よりいっそう職務に励みたい。こちらこそ、ありがとうございます」と笑顔で話した。
(佐野真慈)
関連カテゴリー: