全焼したギャラリー「PIN―UP(ピンナップ)」の許田盛哉さん(右端)とさまざまな取り組みでピンナップや許田さんへの支援に取り組んでいる(左から)安里槙さん、anminさん、KANNAさん=15日午後、宜野湾市真栄原 画像を見る

 

5日に館内が全焼した宜野湾市真栄原のギャラリー「PIN―UP(ピンナップ)」への支援の輪が広がっている。県内外のアーティストらを中心にクラウドファンディングなどさまざまな取り組みの準備が進む。オーナーの許田盛哉さん(31)は「多くの励ましで支えられている」と感謝する。

 

ピンナップがあるのは元「真栄原社交街(通称新町)」の一角。「新町をアートで盛り上げたい」と2017年5月にオープンした。許田さんによると警察、消防の調査でも火災の原因は不明。SNSでは火災直後から支援表明の投稿が相次いだ。許田さんを含め5人で運営チームを立ち上げ、クラウドファンディングの準備が進んでいる。許田さんは県内の別の場所でピンナップを復活させる意欲を示している。

 

浦添市の美術家、安里槙(しん)さん(35)は同ギャラリーで開催予定だったグループ展のアーティストに声を掛け、火災があった場所で展示会を開き募金を募る準備を進める。安里さんは「館内に作品を並べ、外から見る方法で開きたい」と話した。南風原町のイラストレーター、anminさん(27)は知人のアーティストら約10人でチーム「BIG UP!」を立ち上げた。ギャラリーなどに募金箱を設置し支援を呼び掛ける。anminさんは「アートを止めない、という思い。できることをしたい」と強調した。

 

沖縄市のメーキャップアーティスト、KANNAさんは12日、金武町の花屋「花・vancam」でメークを施すイベントを開いた。料金は支援金として全額を寄付する。KANNAさんは「支援の広がりは許田さんの人柄によるところも大きい」と話していた。

 

クラウドファンディングの情報は「PIN―UP クラウドファンディング」のツイッターで発信している。 (宮城久緒)

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