新型コロナウイルスの感染状況や対策について議論する県の専門家会議=28日午後7時4分、県庁 画像を見る

新型コロナウイルス感染症対策について医師や専門家らが話し合う県の専門家会議が28日夜、開かれた。今後、感染者が増加し医療がさらに逼迫(ひっぱく)すれば「緊急事態宣言」など強い措置を取る必要性を確認した。冬場には、コロナ以外の患者も増加するため、コロナ病床の確保ができなくなることも想定する必要があるという。

 

緊急事態宣言が必要となる医療の逼迫状況については、今後、検討を深める。県の糸数公保健衛生統括監は会議後の記者説明で「(県内の医療機関では)コロナ以外の患者の増加が著しく、コロナ患者の病床にも影響している」と述べ、今後、予定の病床数が確保ができなくなることを想定する必要があると説明した。国吉秀樹衛生環境研究所長は「現在は必ずしも安心すべき状況ではない。いつ緊急事態を出す状況になるか分からない」と述べた。

 

会議では、政府の「Go Toキャンペーン」についても多くの時間を割いて議論し、継続は可能との認識を示した上で、感染予防対策の徹底を条件とすべきだとの意見が多数だった。飲食について「時短要請と補償をセットにすべきだ」「テークアウト(持ち帰り)であれば継続しても問題がないのではないか」などの意見も出たという。県立中部病院感染症内科の高山義浩医師は「(キャンペーンを)継続するなら、条件を守っていただくことが必要だ」と強調した。会議は非公開で行われた。

【関連画像】

関連カテゴリー: