【名護】北部地区医師会病院は19日までに、新型コロナウイルスワクチンを先行接種した職員約550人の副反応調査結果を発表した。政府の調査結果と同様に、年齢が上がるほど発熱や体のだるさを訴える頻度が低くなり、程度は軽くなる傾向にあった。1回目よりも2回目の方が頻度が高くなった。同院で接種した北部地域の医療従事者約1500人の中で、重篤なアレルギー反応であるアナフィラキシーは1例も発生しなかった。
3月中旬から、同院で勤務する医療従事者約550人を対象に調査した。「50歳未満」と「女性」が、それぞれ全体の約7割を占めた。1回目と2回目の接種後それぞれ1週間、健康観察し、注射部位の痛みや腫れ、発熱など10項目の副反応を調べた。結果は男女別や年齢層別、1回目と2回目の接種後それぞれで示されている。
2回目接種後の副反応の頻度は1回目と比較し、女性は9項目、男性は8項目で増加した。主な副反応では、「発熱」は女性が1・4%から27・4%に、男性は1・4%から33・3%に上がった。「体のだるさ」は女性は30・8%から69・3%に、男性は18・7%から57・9%と高くなった。
年齢層別で副反応(2回目接種後)の頻度を見ると、20代の「発熱」は女性が31・9%、男性が62・5%と高い割合を示す一方、60代は女性が10%、男性が6・7%と低くなった。ほとんどの項目で年代が上がるほど副反応の頻度は下がった。
呼吸器・感染症科の田里大輔医師は「身近な人のデータを見て、ワクチン接種への不安を解消してほしい」と力を込めた。
県はワクチン接種に関する専門的な問い合わせに対応するため、専門相談コールセンターを開設している。
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