(写真:アフロ)

「本人は5日目以降も出場したがっていました。でも4連敗ということもあって周囲に止められたのでしょうね。父親の私としても残念です……」

 

本誌にそう語ったのは、横綱・稀勢の里の父・萩原貞彦さん(72)。

 

九州場所にただ一人の横綱として臨んだ稀勢の里。優勝も期待されていたが、結果は初日から4連敗。横綱としては87年ぶりになる不名誉な記録を作ってしまい、5日目以降は休場することに。ある相撲ライターは言う。

 

「今場所で3連敗を喫した後、4日目への出場を表明したときに、『稀勢の里は覚悟を決めた。今場所に進退をかけるつもりだな』と考えた相撲関係者は多かったと思います。しかし結局、『もう一回チャンスをもらいたい』と悲痛な声で訴え、来年の復帰を目指すことになりました。稀勢の里の心も、現役続行と引退の間で大きく揺れているのだと思います」

 

だが父・貞彦さんに、稀勢の里の今後について聞くと、意外な答えが。

 

「“引退”は当分ないです。もちろん体力が衰えたら引退するしかないわけだけど、(息子の場合は)体力で負けたわけではないからね。35歳までは筋力もアップできるし、これからだってもっと相撲が強くなれる。本人だって本当は辞める気なんてないはずです。ケガをしたり体調が悪かったりとか、ほかに周囲の否定的な声とかあって悩んでいるだけだと思います。嫁とり?いまはそんな場合じゃないですね。現役中は結婚よりも、相撲の精進に集中するべきだと思っています」

 

稀勢の里が35歳をむかえるのは3年後。“あと3年は現役を続けられる、それまで引退も結婚も許さない!”というのが貞彦さんの考えのようだ。

 

――今場所、結果が出せなかったのはどんな理由があったのでしょうか?

 

「稽古はしっかりしていたけど、とにかく動きが悪かった。心の緩みもあったのでしょうか、私は食べ過ぎで太ってしまったからだと思います。あと昔からそうだけど、精神的なプレッシャーに弱い。初日に負けてしまったことで、冷静さを欠いていたようです。貴乃花親方も廃業してしまったし、まさかあの人に教えを乞うわけにもいかないしね。横綱である以上、技術面も精神面も自分との闘いですよ」

 

前出の相撲ライターは言う。

 

「いくら休場しても、いくら負けても、稀勢の里を熱烈に応援している人は大勢います。極端なことを言えば、たとえ負け越しても、彼が土俵に立ち続けることで、相撲界は活気づくと思います」

 

“あと3年!”、父・貞彦さんの非情ともいえる厳しい叱咤は、稀勢の里を蘇らせることができるだろうか。